カメラのセンササイズとレンズの焦点距離と画角の関係をまとめてみた

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センササイズとレンズの焦点距離と画角の関係がパッと出てこない

 趣味で何種類かのカメラやレンズをいじっているので、センササイズ、焦点距離、画角の関係はある程度は分かっているつもりだったのですが、最近仕事の関係でも色々な小さめのセンササイズ(主に1インチ以下)のカメラを扱うようになり、パッと焦点距離と画角の関係が出なくて困ることが多くなってきました。いつもここらへんの関係をまとめたサイトをみて、ふむふむと分かった気になっていたのですが、やはり自分で整理してみないとダメだということで一度まとめてみます。

 なので、ここのまとめは自分にとってわかりやすい表現というか、半分個人のメモなので万人向けではないです(いつものことですが)。ただ、これが分かりやすいという人も1万人に1人くらいはいるんじゃないかなと願っています。

 これ以降の説明は、かなり長いので続きは興味ある方のみご覧下さい。

センササイズとレンズの焦点距離の関係

 まずはおなじみ(?)のセンササイズとレンズの焦点距離の関係です。下記のようにセンスなく見辛くまとめてみました。

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 それぞれのセンササイズの代表的なカメラの機種を下記表にまとめました。適当に思いついた機種を並べてるだけなので、お気に入りのカメラが入ってなくても怒らないでね!

センササイズ 主なカメラの機種
フルサイズ Canon EOS 5Dシリーズ、Sony α7シリーズ等
APS-C Canon EOS Kissシリーズ、Sony α*000シリーズ等
マイクロフォーサーズ Olympus OM-D/PENシリーズ等
1インチ Nikon1、Sony RX100等
1/3インチ iPhone5等

 一般的に基準になることが多いフルサイズを基準としてます。フルサイズとは昔の35mmフィルムの感光部と同等のサイズのセンササイズのことを言います。35mmというのは、フィルムの感光部以外も含んだフィルムの幅の長さなので、センサのサイズとは一切関係ないのですが、たまたまセンサの水平方向の長さの36mmとほぼ同じ値なのでこれで覚えるのがよいです。アスペクト比(水平方向と垂直方向の長さの比)は3:2ね。

 で、そのフルサイズから出ている黒い矢印と倍率がセンサの長辺の長さのおおよその比になります。例えばマイクロフォーサーズだと、17.3mmと36mmのほぼ半分なので1/2倍としています。短辺方向は、マイクロフォーサーズはアスペクト比は4:3なので、1/2倍からは多少ずれるのですが大した差じゃ無いのでここでは1/2倍と覚えましょう。

 1インチより小さいセンサは、世の中には産業用含め多種多様なサイズ、アスペクト比のものがあります。マイクロフォーサーズがその名の通り4/3インチなので、何々インチと呼ばれるセンサは、マイクロフォーサーズを基準にすると倍率が計算できます。例えば、1インチならマイクロフォーサーズの3/4のサイズ。マイクロフォーサーズがフルサイズの1/2なので、1インチはフルサイズ比だと3/8(=4/3 x 1/2)倍といったようにフルサイズ比で計算できます。ちなみに1インチセンサの1インチ(25.4mm)はセンササイズとは一切関係ないので惑わされ無いようにしてください(何で1インチと呼ばれるか気になる人は調べて見てください、ここでは本題では無いので割愛します)。

 逆方向の赤い矢印と倍率は、35mm換算するときのレンズの焦点距離の倍率になります。これは何を言っているかというと。下図をみてください。

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 ここで左の図はフルサイズ、右の図はマイクロフォーサーズでのセンサの水平方向の長さとレンズの焦点距離とそのときの画角の関係をそれぞれ表しています。センササイズが異なると、レンズの焦点距離が同じでも画角(写真に写る範囲)が大きく変わってしまうのがわかるとおもいます。マイクロフォーサーズの場合、フルサイズで撮った写真の真ん中を中心に半分にクロップ(切り出す)したのとほぼ同じ意味を持つと言えばイメージしやすいかもしれません。

 じゃあマイクロフォーサーズでフルサイズと同じ画角で写真を撮りたければどのようにすればよいかというと、下図の通り焦点距離をセンサのサイズの比に合わせて小さくしてしてやればよいことになります。

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 マイクロフォーサーズの場合はセンササイズがフルサイズの1/2なので1/2になります。逆に言えば、フルサイズのセンサでマイクロフォーサーズのセンサと同じ画角で撮るためには、2倍の焦点距離のレンズを使う必要があるわけです。これが35mm換算の画角の意味です。例えばマイクロフォーサーズで9mmの焦点距離のレンズは35mm換算では18mmになるわけです。他のセンササイズでも理屈は同じで、例えばAPS-Cだとセンササイズがフルサイズの約2/3倍なので、35mm換算する場合はその逆数の3/2(=1.5)倍になります。iPhone5だと1/3インチでフルサイズの1/8倍のセンササイズ。iPhoneの35mm換算での画角はおおよそ35mmなので、レンズの焦点距離は4.4mm程度なのだなと計算できます(正確には33mmと4.1mm)。水平方向で説明しましたが、垂直方向でも同じです。ただ、マイクロフォーサーズはアスペクト比が4:3なので、厳密には垂直方向は1/2から多少ずれてきます。

35mm換算での焦点距離と画角の関係

 ここまでで、35mm換算の画角の計算の仕方は分かったので、次はそもそも35mm換算で、どのくらいの焦点距離だとどのくらいの画角になるんだっけ?というのを整理してみます。ここでは、35mm換算の画角で標準と言われる50mmのレンズを基準に、よく使われる標準域の35mm,24mmに加えて広角レンズと呼ばれる18mmのレンズでの画角を下図に表します。

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 画角は三角関数の計算で算出できて、具体的にはセンササイズとレンズの焦点距離の比のアークタンジェントで求めることができます。といってもアークタンジェントの値はパッと計算できないので、上記のように代表的なレンズの焦点距離と角度の関係を覚えておくのがよいです。もしくは、比率だけ気をつけてフリーハンドで上図のような絵を描いてみれば、おおよその画角は把握することができると思います。

 こうやってみると標準と言われる50mmのレンズは結構狭いことがわかりますね。50mmは人間の目で見た感じと近いので標準と聞いたことがありますが、両腕を伸ばして見える範囲でざっくり測定してみても、人間の視野角両目だと180°、片目でも90°くらいはありそうなので50mmレンズはそれより全然狭いですね。実際に撮影したときの感覚でも50mmだと見た目よりずいぶん狭いなというのが自分の印象です。50mmが標準の理由は色々説があるようですが、レンズメーカが作りやすかっただけじゃないの?というのが自分の勝手な予想です。

F値とレンズの焦点距離とボケの関係

 かなり長くなってしまったので、F値との関係はここでは詳しくは述べませんが、誤解しやすい点だけ述べるとボケ(被写界深度)の大きさは、レンズの焦点距離とF値で決まって、焦点距離が長いほど、F値が小さくなるほどボケが大きく(被写界深度が浅く)なります。センササイズ自体は、ボケの大きさには直接は影響しないので注意して下さい。

 ただ、ここでの焦点距離は35mm換算での焦点距離じゃなくて、レンズの実焦点距離だということに注意。なので、センササイズが異なると同じ焦点距離のレンズで撮ると先ほど説明したように画角が変わってしまうので間接的には関わってくることになります。具体的には、センササイズが小さいと焦点距離を小さくしないと広角で撮影できないので、広角域でボケが大きい写真を撮りづらいという意味ではセンササイズが小さいとボケにくいというのは正しくなります。

まとめ

 ちゃんとまとめたら、疲れた上に凄くわかりにくくなってしまったような気がします。ただ、自分の中ではかなり整理できたので、どんなセンササイズとレンズの組み合わせがきても、おおよその画角は瞬時に把握出来るようになったのじゃないかと思います。こうやって説明するためにまとめてみると、理解も深まるし、色々発見や気づきもあったりするので、理解があやふやなことはこれに限らずまとめてみるのがよいのじゃないかなと思います。もし間違ってたら誰か教えてくれるかもしれないですしね。というわけで、間違いあったら優しく教えて下さいね。

 カメラのセンササイズって、必要以上に気にする人が多いイメージですが、自分の中では単に写真の写りを決める一つのパラメータという位置付けです。たくさんのサイズのセンサが世の中に存在することもそれを裏付けていると思います(正直ちょっと多すぎな気はしますが)。大きさだけを求めたら、フルサイズ以上の中判とか、もっと大きいサイズもあるわけできりがないですし、例えば小さいセンササイズのiPhoneも画質はかなり上がっていますし、多種多様のアプリを即座に使えるのはデジタル一眼には無いアドバンテージで、手軽に加工を楽しみながら撮る写真というのも決してバカにしたものじゃないというのが自分の考えです。何より一番重要なのはカメラ・写真を楽しむことですね。というわけでEnjoy Photo Life!!で強引に締めたいとおもいます。