マルチプラットフォームに対応した無料RAW現像ソフト「RawTherapee」と「darktable」をMacで試して比較してみた

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無料RAW現像ソフト「RawTherapee」「darktable」

 基本的にRAW現像は「Lightroom」を使っていて、特に大きい不満はないのですが、会社など「Lightroom」がない環境で、ちょっとホワイトバランスだけでもRAWファイルで現像したいなということが多くなってきたので、パッと調べて出てきた無料のRAW現像ソフト「RawTherapee」「darktable」を試してみたので、インプレッションと使い勝手を簡単にまとめてみます。

 Macのみでのテストですが、両方ともマルチプラットフォームのソフトなのでWindowsやLinuxの人にも多少は参考になるかと思いますが、Mac特有の事情があるかもしれないことはご容赦下さい。また両方ともちょっと調整して書き出してみただけなので、使いこなしなどは別のサイトや書籍を参考にしてみて下さい。

 対象のRAWファイルとしては、以前撮影した以下の工場夜景の写真のRAWファイルを使いました f:id:karaage:20160606203704j:plain:w640

 カメラはOlympus OM-D E-M5です。

「RawTherapee」「darktable」のインストール・使い方

 以下「RawTherapee」と「darktable」それぞれのインストールの仕方から、簡単な使い方の紹介をします。

RawTherapee

インストール方法

 以下からMac用のインストールファイルをダウンロードしてインストールしましょう。

 Homebrewを使う場合は、ターミナルで以下実行してください

$ ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)" < /dev/null 2> /dev/null ; brew install caskroom/cask/brew-cask 2> /dev/null
$ brew cask install rawtherapee

 Homebrewって何?という人は以下記事参照ください。

使い方

 印象的には、かなりLightroomに近いかなという感じです。エクスプローラ的なファイラがあるので、RAW画像を選択します。画像をダブルクリックすると、RAW編集画像に遷移しますので、あとはLightroom使ったことある人なら直感的に操作できるのでは無いかと思います。編集モジュールも、代表的なものは揃っていてるので普通に編集するなら困ることは無い印象です。

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 分かりにくかったのは、ファイルの書き出しです。一旦画像ファイルを右クリックして出てくるメニューからPut to queを選択して、キューに入れてやる必要があります。  f:id:karaage:20170307185841p:plain:w480

 後は、左端のタブからqueを選択して、以下の画面でStart Processingをクリックしましょう f:id:karaage:20170307190002p:plain:w640

 ホワイトバランスだけ調整して書き出したファイルが以下です。ホワイトバランスの調整くらいなら全然問題無いかなという印象です。 f:id:karaage:20170307190237j:plain:w640

darktable

インストール方法

 以下のページのMacのところを参考にインストールしましょう(英語です)。 install | darktable

 英語よくわからねぇよ!という人は、以下からダウンロードしたファイルをダブルクリックしてオールオッケーすれば多分入ります(ダメでも怒らないでね)

 Homebrewを使う場合は、ターミナルで以下実行してください

$ ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)" < /dev/null 2> /dev/null ; brew install caskroom/cask/brew-cask 2> /dev/null
$ brew cask install darktable
使い方

 開いた画面は以下 f:id:karaage:20170307180902p:plain:w640
 めちゃデカくて、13inchのMac Book Proでも15inchのMac Book Proでも画面からはみ出ます。どうにかする方法調べてみたのですが、全然わかりませんでした…

 RAWファイルをドラッグ&ドロップして選択した後、ダークルームというタブを選ぶとRAW現像できます f:id:karaage:20170307180953p:plain:w640

 選べるモジュールは豊富です。個人的によいなと思ったのが透かし f:id:karaage:20170307181637p:plain:w640
 デフォルトの透かしがかっこいい!

 ファイルの書き出しが少し分かりにくかったです。一旦ライトルームに戻ったあと、右下の選択画像をエクスポートのエクスポートをクリックします f:id:karaage:20170307185157p:plain:w640

 デフォルトだとRAW画像と同じ場所に画像ファイルが書き出されます。今回透かしを入れて書き出したファイルは以下 f:id:karaage:20170307182930j:plain:w640

まとめ

 無料のRAW現像ソフトのRawTherapee」と「darktable」を試して比較してみました。両方ともRAWから少しホワイトバランス調整したり、露出調整するくらいなら、自分にとっては全く問題なく使えるなと感じました。

 RawTherapeeは、昔少し使ったときは重くて使いにくかった印象だったのですが、バージョンが上がって洗練されたのか、今回結構サクサク動きましたし、インターフェースもファイルの書き出し以外は直感的(というかLightroomまま)で非常に使いやすかったです。Lightroomが無いときの緊急用としては十分かなという印象です。

 darktableもデザインもよさげで、モジュールも豊富そうで良かったのですが、ウィンドウの大きさが合わないのが結構致命的でした。うーん、自分の環境だけなのでしょうか。もし解決方法わかる方がいらっしゃったら教えてください。

 そして、改めて思ったのは、特別な事情がなくてお金が許すならLightroomが良いなということです。インターフェースも使いやすいですし。実質デファクトスタンダードで無料・有料含めた優秀なプリセットが大量にあるのがLightroomの強みだなと改めて認識させられました。特に「VSCO FILM」は最高です。最近こればっか。

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