子供向けのプログラミング教育ツールのまとめ

はじめに

 最近プログラミング教育の話題を聞きますが、個人的に気になっているのが、あまりハードウェアの話題が出ないこと。フィジカルなインタラクションって重要だと思うのですけどね、特に多感な子供であればなおさら。というわけで、個人的に気になっているプログラミング学習ツールをハードウェアを重視してまとめてみたいと思います。ハックできる大人でも楽しめるようなもの(自分も買って弄ってみたいもの)という点を重視して選んでいます。改造できない拡張性のないタブレットとかで、物理的な可能性を制限しちゃうのは教育的にはあまりにもったいないかなと自分は思っています。もし子供がもう少し大きくなってこういうものに興味を示したら買ってみようかなと思います。最悪子供が飽きたら自分の遊び道具にできるので(笑)

 ちなみに、私は教育関係者じゃないので、学校教育でどうするべきかとか、今の学校事情とかはわかりませんのでそこらへんは期待しないでください。

プログラミング学習ツール

 というわけで、色々なプログラミング学習ツールを適当に並べていこうと思います。

Ichigo Jam

 1500円で組み立てキットが購入できる小型マイコン。なんと昔懐かしのBASICで動きます。マイコンBASICマガジンを読んで育ったお父さん世代にはピッタリですね。子供と一緒に電子工作(半田付け)から始めることができます。Ichigo Jamの開発者、福野さんはIchigo Jamのエバンジェリストとなって精力的に活動されているようです。

 凄く気になっているのですが、未だに買っていないマイコンです。コンポジットの出力しかないという潔すぎる設計が、今のデジタルモニタ全盛の時代だと逆に厳しいかもしれないですね。あとは、基本的にインターネットに繋げないところと、プログラミング言語BASICなのは良し悪しですね。個人的にはネットリテラシというのも重要な教育の要素と思います。あと今時BASICというのはちょっと…という気がしなくはないです。そこまで重要な要素ではないですが。

Little Bits

 繋げて音を出して遊ぶセット。センサ、音源、フィルタ、スピーカがモジュールになっていて繋ぐだけで手をかざしたら音が出るような楽器を作ることができます。日本ではKorgさんが販売しています。プログラミングの知識無しでも繋げて仕組みを理解しながら遊ぶことができますし、Arduinoモジュールといったものもあるので、好きにプログラミングして拡張する(ハックする)こともできます。素晴らしいですね。唯一の難点はちょっとお高いところですかね。自分も普通に欲しいです。

Mesh

 Sonyが販売しているデジタル家電。Little Bitsがアナログ感重視なら、Meshはデジタル+ネット重視というイメージでしょうか?プログラミングレスでも色々できてしまうのがよさそうですが、iPad等必要になってくるようなのでどちらかというと大人向けという印象です。子供だけで遊ぶには辛いかもしれませんし、これもお高いです。そして、API以外はあまりオープンじゃないので教育向けではないかなというイメージです。

Nintendo 3DS

 ダウンロード販売している、プチコン3号でプログラミングできます。これもBASICですね。自分が子供のころは、家庭用ゲーム機で動くゲームを作るというのは一つの憧れだったのでこういうツールは凄い素敵だなと思います。

 高校の教育に使われた例もあるようです。下記記事は、取り組み、考え方含めて非常に良い話なので必見です。

micro:bit

 下記記事で知りました。

 Scratch的なビジュアル言語でプログラミングができる敷居の低さに加えて、pythonなどへのステップアップも可能。スマホとの連携もできるということでなかなか魅力的なツール。ただ、日本で入手が難しいかもしれません、少し調べてみた範囲では手軽に買えるところは見つけられませんでした。

Raspberry Pi

 もうわざわざここで書く必要性もないかもしれませんね。Scratch, python, Minecraftとプログラミングを学べる豊富なツール。教育用の「Kano」というRaspberry Piを使ったキットもよさそうです。

 Raspberry Piを教育に使う理由は以下などが参考になるかもしれません。

 使用するプログラミング言語も選択肢が大きく、徐々にステップアップしていけるのが良いですね。欠点はやはり、OS(Linux)が動くパソコンなのでセットアップが少々大変なところでしょうか。親もサポートと勉強が必須になるかもしれません。

 下記らへんの本は評判良さそうなので、子供と一緒に読みながらセットアップをするのもよいかもしれません。

まとめ

 というわけで、色々まとめてみました。こうやってみると全部自分も欲しいものばかりです(笑)。親がプログラムに詳しくないなら、Little Bitsあたりがよいかもしれません。もし子供が興味を持つとすぐ親を追い越してしまうかもしれませんね。プログラムに詳しい人なら…こんな記事読まなくても選んであげられると思います(笑)。

 自分が子供のころの思い出を少し話すと(うん十年前です)、当時は、学校でプログラム教育なんて無いどころか、パソコン弄っているような子供は大分ヤバいやつというのが当時の風潮でした。パンクな私はそんな風潮に果敢に逆らって、夏休みにずっとWizardryみたいなゲームを作ろうとして挫折した暗い青春を持つ男です(笑)。当時こんな学習ツールがあればもっとリア充になっていたことでしょう。

 そんなわけで、私をプログラミング学習のツールの調査に突き動かすのは、我が子にだけはそのような悲劇を繰り返させてはいかんという使命感だと思います。夢中になって何かを作るって、それだけで尊い行為と自分は思います。願わくば、そこに少しでも達成感を加えられればというのが親心です。主役は子供ですからね。

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