72時間ホンネテレビを見てました
11/3〜5にAbemaTVで放送された「72時間ホンネテレビ」を妻の実家で妻と一緒にみました(妻が放送みるために、実家に帰ってしまったので)。特にジャニーズファンでも無いし、普段TVを見ない私がこの放送をみた理由や、「新しい地図」、「72時間ホンネテレビ」が何かに関しては、以下記事参照下さい。
見たと言っても、ちょこちょこチラ見した程度です。その程度なのですが、ネットを使った放送配信(以下ネット放送と呼びます)に関して、色々思うところあったので少し感想的なものを書いてみようと思います。
あ、ちなみにトップのアイキャッチ画像は、妻がガチファンである証拠の、新聞の一面広告を額縁に入れて作ったオブジェです。飾る場所が定まらず何故か私の部屋にありますが、妻を愛しているのでもちろん全然気になりません。
「72時間ホンネテレビ」の与えた影響
以下記事が熱く丁寧に書いてありました。
個人的には、歴史的転換期はちょっと言い過ぎじゃないかなと思いますが、このネット放送が一つの象徴的な出来事であることは間違いないでしょう。
ホンネテレビをきっかけに、ガラリと何かが変わることはないでしょうけど。今まで通り、徐々にネット放送の影響力は増していき、テレビの影響力は下がっていくのじゃないかと予想しています。私は、最終的にネット放送がテレビを逆転するとはあまり考えてなくて、同質化するのじゃないかなと思っています。具体的には、視聴者がネット放送をテレビの1チャンネルのように見るようになって、ネット放送かテレビかを意識しなくなっていくのじゃないかなと。
今回、Kindle Fire TV Stickで放送みたのですが、普通にテレビ番組の一つという感覚でネット放送を見れました。実際、妻も義母もテレビ感覚で放送を見ていたようでした。
AbemaTVも多分そういうところを目指して、Kindle Fire TV Stickの視聴を推薦しているのかなぁとか、朧げに感じました。
視聴者数に関しては、7200万人以上とのことでしたが、3日間の合計ですし、数え方でどうとでもなる数字なので、そこまで意味は無いような気がします。視聴率に直すと多分5%もないでしょう(勝手な予想)。この数字には、分かりにくさもあり色々批判あるようですが、とにかくでかい数字をぶち上げたいという広告屋としての気持ちは分からなくはないので、まぁこれはこれである意味仕方ないのではないかなと思っています。
多分、藤田社長的にはあわよくば1億を越えたいという思いがあったのではないでしょうか?なので、今回の7200万という数字は、そこそこリアル(?)な誠実的な数字ではないのかなと個人的には評価しています。
企画自体に目新しさはなかった
企画は、多くの人が語っているように、特に目新しいものはなかったです。生放送している人とのリアルタイムなコミュニケーション体験は、はるか昔にニコニコ動画が通った道ですしね。
今回新しかったのは、この双方向性の体験を今までテレビしかみたことの無かった一部の層に届けたところなのかなと思います。恐らく義母とか、今回の放送がなければあと10年はネット放送をみることはなかったのじゃないでしょうか。妻もTwitterでリアルタイムに新しい地図のメンバとコミュニケーションできるという体験(ある意味、これは幻想なのですが)に興奮していたようでした。
AbemaTVに関して思うこと
もともと私がAbemaTVに関して知ったのは、1年くらい前にAbemaTVの担当者から「あなたのYoutubeの動画をAbemaTVで使わせてほしい」というメールを受け取ったことがきっかけでした。エクストリーム・アイロニングという大自然でアイロンがけをするだけというしょうもない動画です。
「正気か!?」と思い、AbemaTVを見てみると、懐かしのアニメとかのコンテンツを生放送でガンガン流しているし、広告は自社広告ばかり。全然収益性見えない無謀なビジネスに思わずもう一度「正気か!?」と呟いてしまいました。正直、あのときは半年も持たないと思っていました。
それが、ずっと莫大な投資(ネット記事によると200億とか)を続けて今回の放送です。恐らく過去最大となるサーバの負荷で、私は8割以上の確率で1度はサーバ落ちると思っていたのですが、見事3日間1度もサーバを落とすことなく耐えきりました。
放送みると、ときどき画質が落ちる時があるので、サーバの負荷を予測しながら動的に動画の圧縮率を変えて、通信量の調整を行ったりしていたのでしょう。亀田さんの放送のときには、サーバ落ちてしまったようですが、今回はしっかりその経験を生かしてきたようです。
インフラには詳しくないのですが、これだけのノウハウと技術を持っているところは他にないではないでしょうか?今回のネット放送で「AbemaTVはどんな負荷にも耐えれる実績がある」と示せたのは、最大の宣伝にもなると思います。
先行投資し続けてプラットフォームを握るというのは、Google、Amazon、Appleに見られる戦略ですが、日本でこれだけの覚悟を持って投資をし続けたのは、素直に凄いと思う他ないですね。SMAP解散というタイミングを掴んだのも、運ももちろんありますが、そもそも投資をしていないと土俵にも立てなかったわけですからね。
スマホのアプリでリーチしていた若い世代に加えて、今回の放送で、妻や義母のようにTVしか見ない層にもリーチしたのを間近にみると、ひょっとしたらネット放送の覇権はAbemaTVが握るのかもなと漠然と感じました。ただ、人集めてどうやって黒字化するかは、私には全然想像できないですが。多分今回の放送も収支だと完全に赤字な気がしますし。
ちなみにAbemaTVのアプリ、かなり出来がよいのではないかと思います。番組見られるまでの時間が、地デジのテレビよりずっと早いです。
「新しい地図」で改めてコンテンツ・イズ・キングを実感した
「72時間ホンネテレビ」での「新しい地図」の素晴らしさは、以下の記事がわかりやすいです。熱のこもった素晴らしい記事です。
私は、特に思い入れはないのですが、それでも素晴らしいなと思いました。想像ですが、新しい地図の3人は、ジャニーズ事務所に見捨てられた人達の悲惨な末路を何度も見せつけられてきていたはずです。それでも、自分たちと、自分たちのファンを信じて、今までずっと歩んで来た王道から外れてた場所で戦おうとする姿は、何よりもロックを感じさせました。今の時代、まさかアイドルが誰よりもロックだなんて…
知名度とお金と企画だけでは、今回の放送の熱さ(特に最後のライブ)というものは生まれなかったと思いますし、多くの人に伝わったのじゃないでしょうか。
やっぱりどんなに優れたインフラがあっても、コンテンツが無いと意味がないのですよね。逆にコンテンツさえあれば、事務所などの後ろ盾に頼らずともリーチできるという意味で、ますますコンテンツを作る人の影響力が増す時代になっていくのかなと朧げに感じました。
まぁ、そういうの抜きにしても、Youtuber草彅さんの動画は最高に面白いですw
追記:藤田社長のインタビュー
ちょうど記事公開と同じ日に藤田社長のインタビュー記事が上がっていました。すごいタイミングですね。これを読むと、改めて藤田社長のクレバーさと情熱が分かりますね。
まとめ
「72時間テレビについて」書いてみました。優れたインフラとコンテンツの両輪がかみ合うと、新しいプラットフォームが生まれるのではないかという話です。
ネット放送の黎明期の今は、テレビでは見られない多少尖った企画が、花火の様にいくつか打ち上がってくれるのではないかと少し期待していたりします。AbemaTVと「新しい地図」の活動も、まだまだ次がありそうなので、今後も妻が追いかける横で、引き続きウォッチしていこうかなと思ってます。
将来的には、ネット放送も不自由で退屈なものになるのでしょう。きっと、それがインフラになったということです。
というわけで、我が家にもKindle Fire TV Stickが来たので、早速セットアップしてみました。これはダメ人間になりそうなデバイスです(笑)。今日も起動したら、ドラえもんがやってたので娘と一緒に見てました。
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