自分が書いた本を売るためにPOPを作ろうと思った
「Jetson Nano超入門」という本を書きました。
本の宣伝は、出版社に任せるという考え方もありますが、自分はなるべく企画、製造、マーケティング含めて全部やりたい派です。何故なら趣味なので(逆に、仕事は自分の分担以外のことはしないです)。せっかく書いた本なので、なるべく多くの人に読んで欲しいですしね。
とりあえずネットでは、ブログ、Twitter、Instagramで告知はしていますが、やはりリアルなアプローチもしていきたいということで、本屋にPOP(ポップ)を置いて配ることにしました。
一応、担当の編集者の方にも聞いたら「POP良いですね!」と、前向きだったので自分で勝手に作って本屋に配る作戦に出ました。
オリジナルのPOPを作る方法
POP(ポップ)とは
POPというのは「Point of purchase advertising」のことです。ダイの大冒険で、バーンに「人間の一生なんて一瞬の花火みたいなもの」っていきなり語り出す魔法使いではありません。
ビレッジヴァンガードとかでよく見るアレです。最近は、どこの本屋さんでもPOPを置いて、本が目に留まりやすいようにしてありますよね。
本屋さんでPOPの調査
POPを作ろうと思い、いざ「どんなこと書いてあったっけ?」「どんな大きさなんだろう?」と考えると、なかなかどんなものか思い出せないのがPOPです。
早速本屋さんで調査してみました。
要点をまとめたもの
手書き風のもの
手書き風のもの2
作者色が強いもの
大きくて、作者のサインが入ったもの
結論的には、内容としてもフォーマットとしても結構自由で、多種多様ということがわかりました。
要は何でもあり(バーリトゥード)ということですね。
何でもありとはいったものの、等身大パネルとか作ったら明らかに本屋さんに迷惑なので、上記のPOPで良さそうな点を取り入れて以下のような仕様にすることにしました。
- 本のタイトルを入れる(特に店員さんが分かりやすいように)
- サイズは無難なハガキサイズ
- 本の内容の要点を抑える
- 作者色は、あまり強く出さないようにする(アイコンをちょっと入れる)
ここらへん、何が良いかはデータを取ったことないのであくまで感覚です。
オリジナルのハガキサイズPOPの作成
ラクスルさんに外注しようかと迷ったのですが、お金をかけずに自宅のプリンターで印刷する作戦にしました。
購入した用紙は以下です。Amazonでワンクリックです。

コクヨ コピー用紙 インクジェットプリンタ用 はがき用紙 マット紙 厚手 50枚 KJ-A3630
- 発売日: 2006/10/01
- メディア: オフィス用品
POP自体のファイルは、Macのプレゼンソフト(Keynote)を使いました。WindowsならPower Pointで同じようなことができると思います。
サイズは、カスタムスライドサイズで、以下のように設定します。
「419pt x 283pt」
設定の様子
端っこは印刷するときに切れてしまう可能性があるので、多少余裕を持って配置しましょう。
次に、PDFファイルに書き出して印刷します。用紙サイズを「はがき 縁なし」にして印刷します。
印刷の設定
印刷しては、気に入らないところを直して、最終的に完成したものが以下です。
「人間の一生なんて一瞬の花火みたいなもの!」
本屋さんにPOPを置いてもらう
本屋さんにPOPを置いてもらいます。ネットで情報を探すと、意外にも本の作家がPOPをいかに持ち込むかというニッチな情報が出てきたのですが、方法論は人によってバラバラで、あまり決まった方法はないようでした。
色々考えた末、暇なときを見計らっていくのが一番良いだろうということで、POPを持って名古屋の大手書店に直撃することにしました。店員さんの手が空いた瞬間に声をかけました。コミュ障なのでめっちゃ勇気いりました。以下、なまなましいやりとりです。
からあげ(以下「か」)「すみません、Jetson Nano超入門という本の作者なのですが、POP作ったので置かせてもらっても大丈夫ですか?」
店員さん(以下「店」)「あ、技術書ですか?担当のものに確認してきますね!」
5分程待つ
店:「すみません、担当のもの会議中で出てこれないとのことです。確認したところ、POPは勝手に置いてもらって良いそうです!」
か:「勝手に置いてOK!?」
店:「勝手に置いてOK」
勝手に置くことになりました。親切にも、話題の本と書いてあるポップスタンド(というのかな?)をいただき、自分で設置することに。事前調査から、POPのスタンドは、どの本屋も大量に持っていそうなことは分かっていたので、これは予想通りでした。
貸していただいた、POPのスタンド
大胆かつ繊細に設置!
そのあと、いくつかの本屋を回ったのですが、残念ながら1冊しかない本屋や1冊もない本屋が多くて、POPはこの1店以外置けませんでした。
出版社パワーでクオリティーがアップ!
担当の編集者にも「POP置いてきました」と報告と同時にファイルを展開しておきました。
そしたら、編集の方が不憫に思った(?)のか、なんとPOPを作り直して下さいました!
生まれ変わったPOP。からあげよ、これがPOPだ!
しかも、全国書店に出版社からPOPを配って下さるとのことです!というわけで、きっと年明けからはニューバージョンのPOPを全国主要書店で見ることができるはずです。是非本屋に行った際は、宝探しの気分でチェックしてみて下さい!
Instagramにアップするときっとご利益あると思います(笑)
まとめ
自分が書いた本のPOPを作って本屋さんに置いてみました。正直、どれだけ効果があるかというと甚だ疑問だったのですが、POPを調べたり自分で作ってみるのは結構楽しかったです。今はSNSを始め、多くのチャンネルがありますし、作家も積極的に自分のコンテンツの価値を発信していく時代かなと思っています(もちろん、私の個人的な考えです)。
結果的には、出版社の方が本格的なPOPを作って配ってくれるという幸運まで起こったので、やってみて良かったかなと思っています。POPの効果とかも、調べた感じデータとか無さそうなので、どんなPOPが良いのかデータとか取ると面白そうだなと思いました。
「Jetson Nano超入門」に関しては、POPを置くという地道な宣伝活動以外にも、1/7(明日)に東京で『Jetsonユーザー会 「Jetson Nano超入門」著者パネルディスカッション+LT大会』が行われます。私も著者の一人として参加しますので、本を持っている方も持っていない方も是非気軽におこし下さい。
イベントの詳細に関しては、以下connpassページ参照下さい。ほぼ満席ですが、直前でキャンセルもあるかもしれないので、登録しておけばチャンスはあると思います、是非!
参考リンク
https://tsukuba42195.top/archives/1088