20年使える知識「わかりやすいLinuxコマンドの教科書」でLinuxを学ぶ方法

「わかりやすいLinuxコマンドの教科書」を献本いただきました

 日経BP様より、新刊となる「わかりやすいLinuxコマンドの教科書」を献本いただきました。

 一通り読んで、得るものあったので僭越ながら紹介したいと思います。まず、あおり文句の世界一わかりやすいかはおいておいて(笑)、普通に分かりやすくて良い本と思いました。Linuxよく知らない初心者の人に「Linuxとは何か?」とか「一通り最低限必要なコマンド」を知ってもらうためのおすすめの本、たまに紹介を求められることあるのですが、意外に知らなくて困ったりします。

 なぜなら、自分がLinuxを学んだ本は、古くて入手困難なものが多いんですよね。自分であえて何冊も初心者向けの本を買うこともないですし。というわけで、今後はLinux初心者には、安心してこの本をすすめたいと思います。そして、こういった入門書全てに当てはまることですが、ある程度長くLinuxを使っている人でも、あらためて初心者向けの本を読んでみると色々発見あるかもしれません。

 自分もいまだに コマンドつなぐのに;&&で何が違うんだっけ?とかプロセスとジョブの違いなんだっけ?とか、一回実行したプログラム、バックグラウンドに持っていったり、フォアグラウンドに持っていくのどうやるんだっけ?とかよく分からなくなったりします。ここらへん読んで「自分も怪しいかも?」という人は、一度この本に限らず基本を体系立てて書いてある入門書を読むと得るものがあるかもしれません。

 一通り網羅されている書籍を読むと、知らなかったために、ずっと効率悪いことをしていた事実に気付かされたりするかもしれません。

Linuxの知識は20年使える!

 自分の経験なので、正確には「20年使えた!」ですね。以下ブログ記事に、自分がLinuxを触り始めた20年以上前のことが書いてあります。

 この頃は、Linux使っている人は、ほとんどいなかったと思います。自分は好きでいじっていたのですが、まさかこのとき得た知識が20年もほぼそのまま使えるとは夢にも思いませんでした。

 冒頭紹介した私がLinuxのコマンドやシェルを学んだ書籍は、以下の「シェルの基本テクニック」という本です。

 2004年発売ですが、書籍の内容のほとんどが今でも使えるものです。ソフトウェアで、20年近く同じ知識が使えることって、なかなか無いので、学習のコスパとしては相当良いのではないかと思います。ちなみにシェルの基本テクニックは、対話形式でスラスラ読める書籍なので、電子書籍で出して欲しいなと思ったりします(今でもそのままで十分通ずる内容だと思います)。

 実際あのころ学んだ知識で、今もそのまま使えるものってLinuxのコマンドの知識くらいではないかと思います。まさか将来Windows上でLinuxのコマンドが使えるようになる(WSL2)なんて、当時は夢にも思いませんでした。

 ソフトウェアの世界なので、20年後どうなるかは正直分かりませんが、ここまであらゆるOSに搭載されたらLinuxコマンドに関しては、20年後も普通に使えている可能性は高いのではないかなというのが私の予想です(外れたらすみません!)

Linuxコマンドを楽しむ色々な方法の紹介

 「わかりやすいLinuxコマンドの教科書」は、エンタープライズを想定して、Red Hat Linuxを普通のPCにインストールすることを想定しています。主題はLinuxコマンドやシェルで、それはどのLinuxでも共通なので、それはそれで良いと思うのですが、Linuxを基礎から勉強したい人で、普通のPCをRed Hat Linuxに入れる人ってそこまで多くないのでは??と思ったりします。

 というわけで、書籍以外の方法でLinuxコマンドを最大限に楽しむ方法を紹介していきたいなと思います。 

Windows/Macで

 Windowsの場合はWSL2でLinuxコマンドが動きます。Windows 11なら特に追加ソフト不要で、GUIソフトも動かせます。

 Macの場合は、Linuxでないので完全互換はありませんが、ターミナルからコマンド叩けば書籍の内容のほとんどは試せると思います。

 以下参考情報です。

Raspberry Pi/Jetson Nanoで

 Linuxが標準OSのシングルボードコンピュータを使うのも良いLinuxの学習方法ですね(学習目的でなく、必要にかられて使う人が大半な気もしますが)。

 ラズパイに関しては、ブログでセットアップ情報はじめ、色々情報記載しています以下ページ参照ください。

 Jetson Nanoに関しては、以下記事参照ください。

 Jetson Nanoは、共著でJetson Nano超入門という書籍も出しています。Jetson Nano自体に興味ある方は、こちらも合わせてどうぞ!

まとめ

 「わかりやすいLinuxコマンドの教科書」を紹介しました。この書籍につられて、20年近く前のコマンドやシェルの書籍を読み返したりしたのですが、今でも普通に通じるし、いまだに新たな発見(私が忘れていたもの含む)がありました。

 Linuxコマンドに関しては、一つ自分の教科書になる書籍を買って、長い間何度も読み返すみたいな使い方が良いかもしれません。本書は、そういった用途に耐えうる書籍ではないかなと思います。Linuxに入門する(入門した)すべての方におすすめです。

関連記事