ITエンジニア1年生のための まんがでわかるLinux
日経BP様より「ITエンジニア1年生のための まんがでわかるLinux コマンド&シェルスクリプト基礎編」を献本いただきました。こちらの書籍は「日経Linux」で連載されている2011年から連載されているコマンドライン学習まんが「シス管系女子」を初心者向けにまとめ直したもののようです。
といっても、単に連載をそのまま持ってきたものではなく、かなり改定されているそうです。Linuxのコマンドライン、IT技術の中では、比較的変化が少ないとはいえ、10年を超える連載となると改定する項目多く大変だったようです。作者様からコメントいただきました。漫画なので、修正より大変そうですね。
ご紹介ありがとうございます! 今作も元は10年前からの連載なので、色々状況が変化していて改定が意外と大変でした……(XがWaylandになったり、serviceがsystemctlになったり)
— Piro🎉"シス管系女子"累計4万部突破!!🎉 (@piro_or) April 13, 2022
対話形式が分かりやすい!
Linuxのコマンドラインの入門書としては、以前にも日経BP様より「わかりやすいLinuxコマンドの教科書」を献本いただきました。
「わかりやすいLinuxコマンドの教科書」も非常にわかりやすい書籍だったのですが、実は上記ブログのレビュー記事の後半に「Linuxコマンドラインやシェルスクリプトに関しては対話形式でスラスラ読める新しい書籍も欲しいなー」と書いていたりします。今回紹介する「ITエンジニア1年生のための まんがでわかるLinux」は、まさに私のこの希望に応えるような書籍なのでないかなと思います。ひょっとしたら、私の記事をきっかけに企画が開始されたのかもしれません(そんなわけはない)。
特に、今回の漫画は初心者の主人公が、詳しい先輩に教えてもらいながら「こんなときにはどうしたらいいんだっけ?」というときのコマンドやオプション、初心者が陥りがちな失敗談、ちょっとしたテクニックなど、実践的な例を通じて書かれているので凄く分かりやすく、スッと頭に入ってきます。
また、この手の技術系書籍の漫画版。「まんがでわかる」と書きながら、漫画は半分くらいであとは細かい文字がびっしりというものがたまにあったりします。この書籍に関しては、そんなことは全くありません。9割以上ちゃんと漫画です。個人的には、やりすぎなくらいです。さすが長寿連載だけありますね(笑)
内容に関しても、漫画だから少しゆるい感じと思いきや、作者の方がエンジニアなのでしっかりしたものになっています。本書のメインのターゲットになるのは、インフラエンジニア初心者だと思いますが、基礎的なコマンドから、エディタ(vim)の基本操作、シェルスクリプトといったLinuxのコマンドラインの操作の基本が押さえられた内容なので、Linuxを使う全ての初心者の方におすすめではないかと思います。
欠点としては、漫画なので絵柄が受付けないと読みづらいかもしれないところでしょうか。そんなに癖のある絵じゃないので多くの人は問題ないと思いますが、一応シス管系女子のサイトをみて、問題ないかチェックしておくと良いかなと思います。
まとめ
「ITエンジニア1年生のための まんがでわかるLinux」の紹介をしました。たまーにLinuxの初心者の方に「最初はどの本で勉強するのがよいですか?」と聞かれたとき、今まで新しい本で勧められるものが無かったのですが、これからはこの本を勧めれば良いかなと思っています。
以前ブログ記事にも書きましたが、Linuxのコマンドラインの基礎知識は20年以上使える技術です。興味ある人は一度は学んでみても損はないと思います。