Nano Banana ProでSF漫画『青の箱庭』を描きました

Nano Banana Proでストーリー漫画を描いてみました

 生成AIを使って漫画を描いてみたので、後々の記録のためにやったことなどを残しておきます。最初に書いておくと、テクニック的なことはほとんどないです。今のAI技術だと、このくらいの時間がかかってこのくらいのレベルという記録を書いておきたいという感じです。

 今回描いた漫画『青の箱庭』はnoteの以下記事で全部読めます。

2年前との漫画生成の比較

 実は、ちょうど2年前にもAIを使って漫画を書いています。

 主な差としては以下です。

  • ストーリー生成:ChatGPT →Gemini
  • 画像生成AI: Stable Diffusion → Nano Banana Pro
  • 画像編集: パワポ + 背景除去 → Previewで微修正
  • マンガ形式:4コマ漫画 → ストーリー漫画(20ページ)

AIでの漫画の書き方

 書き方ですが、GeminiとNano Banana Proを使って愚直に1ページずつ描いていきました、以上という感じです。具体的な流れは、npakaさんの記事の方がずっと参考になるかと思います。

 ただ、これだけだとあんまりなので、一応メモ的に手順を書いておきます。大体以下のような流れです。

  • 環境構築
  • ストーリー・キャラクター構築
  • 作画
  • 編集
  • 投稿

環境構築

 前提としてGemini AI Ultraを使っています。多分月3万以上必要です。多分というのは、自分は課金した記憶がないからです。多分Googleさんにサービスしてもらっていて使えています。もしくは何かの間違いです(あんまり記憶がない)。

 無課金のGeminiだとNano Banana Proを使える回数が少ないはずなので、Google AI Studioを使うのが良いかと思います。開発者向けのサービスですが、無料で結構な回数が使えるはずです。使えなかったらごめんなさい。

 七誌さんに教えてもらいましたが、以下の通り条件があるようです。ご指摘ありがとうございました!

Google AI StudioでNano Banana Proを使うには、Tier 1以上のAPI Keyの紐付けが必須で、無料では使えません。

有料のAPIを使う方法もありますが、自分は試してないので今回は対象外です。

ストーリー・キャラクター構築

 ここが一番重要になると思います。ストーリーを考えます。元となるアイデアがあったので、Nano Banana Proを使って漫画を描きたいということと、設定とストーリーを箇条書きで10項目くらい伝えて、あとはAI(Gemini)にいい感じにしてもらいます。

 最初のプロンプト例は以下みたいな感じです。アイデアなければ、1行目だけで全部考えてもらってもよいかと思います。

- Nano Banana Proを使って漫画を描きたいです
- 主人公は大学生のカップル2人
- 最初に女の子がxxx
- 次にxxxxが起こる
- xxxx が xxxx
- 最後は xxxx

 あとはGeminiと壁打ちしていきます。いつの間にか32ページのプロットが出来上がります(作っている途中で面倒になって20ページに短縮しました)。

 キャラクターも、最初にある程度イメージを固めておくのがよいです。どんなイメージか聞かれたので、ラフスケッチという名の落書きをAIに送りつけます。

 とても人には送れない絵ですが、AIなので送れちゃいます。馬鹿にしないのがAIの偉いところです。

 ここで、試しに何ページか描いてもらいます。気に入った絵やキャラクタができたら以降のベースにします。

 ここでnpakaさんみたいにストーリーボードを描いてもらったり、漫画の舞台の画像とかキャラクターの画像を複数書いてもらうのも良いと思います。

作画

 後は以下のようなプロンプトと先ほど生成したベースとなる画像をいくつか添付して1ページずつ描いていきます。

右から左読み進める日本漫画のフォーマット (Original Japanese format)。
画像サイズは768x1376。

画風とキャラクタは添付画像を参考にして。

# 漫画『青の箱庭』全32ページ ネーム

## **【表紙】**

**PAGE 1**

* **ビジュアル:**
* 深い夜明け前の「青」を基調とした背景。
* 中央に**アカリ(21)**。ハイライトの消えた瞳でこちらを見つめ、青く発光する球体を大切そうに、しかし何かを恐れるように抱えている。
* 背後に**レン(22)**。白衣姿で眼鏡をかけ、アカリが持つ球体を横目で警戒するように見下ろしている。
* 二人の頭上の雲や星の配置が、うっすらと**「巨大な目の輪郭」**になっている(騙し絵)。
* タイトルロゴ:**『青の箱庭』**



---

## **【導入:拾った宇宙】**

**PAGE 2**

* **コマ1:**
* 夜の歩道橋。眼下を車のヘッドライトが流れていく。
* バイト帰りのアカリ、ため息をつきながら歩いている。
* **アカリ**「(はぁ…卒論のテーマ、まだ決まらないなぁ…)」


* **コマ2:**
* アカリの足元。歩道橋の隅にある排水溝の近くに、淡く光るものがある。
* **SE:** ぼぅ…


* **コマ3:**
* しゃがみこんでそれを拾い上げるアカリ。
* **アカリ**「…ビー玉? いや、なんか…」


* **コマ4(アップ):**
* アカリの手のひらにある「青い球体」。ガラスのようだが、内側で液体が対流しているように見える。
* **アカリ**「(きれい…。それに、なんか微かに震えてる?)」


* **コマ5:**
* アカリ、球体をポケットにしまう。
* **アカリ**「レンに見せてみよ。あいつなら何か知ってるかも」

(中略)


xページ目を描いて

 20ページくらい作ろうとすると数時間かかりました。一回気に入らなくなって全ページ書き直したりしたので、慣れたらもっと速くできる気はしますが、全部いっぺんに作るとかはまだ難しいです。結構妥協している箇所もあります。

 APIでワークフロー組むともうちょっと効率よくできそうな気はしますが、お金は結構かかりそうなのと、個人で1人で作る場合では、劇的な改善は難しい気がします(集団でやる場合はちょっと違う気がします)。

編集

 セリフが変な箇所や、コマの入れ替えなどの編集をします。自分の場合は画像編集能力がないので、微修正以外は何度も作り直すことを選んでいます。

 今回はやっていませんが、ここで別の画像編集AIを使うことで、時短したりクオリティを上げることができると思います。

投稿

 noteに画像をアップロードして完了です。

作っていて困ったことと対処法

 現段階でのワークアラウンドです。ここらへんもAIの進化で改善していきそうですが、そろそろ人間側がボトルネックになってきそうなところもあるので、いくつかのテクニックは今後も必要になるかもなと思っています。

AIが突然変なことをする

 現段階だと、いきなり動画を生成しだしたり、全く違うページを作成したりすることがたまにあります。

 あまりに変になってくると、漫画を描いてとお願いしたら、突然エスパー魔美のWikiのURLを出してきたりします。そんなことある??

 どうしようもなくなったら、新しい会話を始めてコンテキストをクリアするのがよいでしょう。

画風やキャラクタの一貫性が無い

 画風だったり、キャラクタの服が変わってしまったりします。キャラクタ設定のとき、あらかじめ設定と画像を作り込んでおくのがよいでしょう。プロンプトで、添付画像の画風・キャラクタを参考にしてと指示するたびにファイルも添付します。

 あとは気合です(なんども生成する)。

コマの順序が正しくない・日本語が変になる

 コンテキストを忘れているっぽいので、描くページのプロンプトだけを送り直して書き直させると成功確率が増えました。

暴力的なシーンを描けない

 途中のバトル(?)シーンは、最初凶器を持っていたのですが、子どもが武器を持っている描写はできないということで素手になりました。このあたりは自分は今回はこだわりなかったので妥協しましたが、色々作っていくと、困るケースが結構出てきそうな気がします。

 このような規制はどんどん厳しくなっていくと思います。エロとかも当然ダメですね。このあたりもうまく別のAIを組み合わせるなどする必要があると思います。表現の幅はクリエイティブの生命線でもあるので、本気なら自分でAIをカスタムするのも候補に入ってくると思います。

まとめ

 AIで漫画を描く方法についてまとめました。2年で凄い進化したなというのが第一の印象です。今回作ってみた漫画のストーリーは、以前にアイデアは思いついていて、漫画にしたかったのですが、自分の画力などの能力不足で作れなかった作品になります。

 作画を外注することなども、少しだけ考えたのですが、そこまでやるのも…と思って諦めていました。そういったアイデアも、ある程度頑張ればこうやって形にできてしまうのは凄いですね。AIによる能力の拡張(Augmentation)を実感します。

 ストーリーのアイデア自体は、ドラえもんの「地球セット」という話をベースに、現代風に設定をアップデートして、少しだけメタ的な要素を入れてみたという感じです。「アイデアとは既存の要素の組み合わせだ」と「アイデアのつくり方」という本に書かれていたので、愚直に実践しています。今は過去の名作が多くあるので、才能無くてもコラージュすることで新しいものはいくらでも作れるかなと思います。

 今はまだ、安定して作品作るには色々テクニックが必要ですが、あと数年もしたら、更に楽に作れるようになるんじゃないかなと思います。ただ、人間がAIに情報を伝えるというところが、だいぶボトルネックになりつつあるので、脳とAIが直結できるような技術が出てくるまでは、割と今のような地道な作業は必要になりそうだなとも感じています。

 作りたい漫画のアイデアはまだあるので、Nano Banana Proでいくつか漫画を描いてみたいなと思っています。

参考リンク

Nano Banana Pro で ストーリー漫画の作成を試す|npaka

Banana X プロンプトパターン集

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変更履歴

  • 2026/01/02 指摘をもとにGoogle AI Studioに関する情報を更新