Raspberry Pi専用の良い感じの小型アクティブスピーカを部品費770円(送料除く)で作る

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Raspberry Pi Advent Calendar 2017 - Qiita参加記事です。

Raspberry Piのお手頃な良い感じのスピーカが無い問題

 Raspberry Piでちょっと音を出したいとき。実はあんまり手頃なスピーカが無いことに気づきます。100円均一とかで売ってる、パッシブ(アンプの無い)スピーカは、音量が小さ過ぎて聞こえないですし、USB給電のアクティブスピーカだと、ちょっと大げさかなと感じてしまいます。

 まだ価格的に手頃感あるのは、以下のアクティブスピーカでしょうか。ただ、これでも用途によっては大き過ぎますね。

 そんな課題を解決すべく、ネットを探し回ったら以下のような素晴らしい記事が

 「これは良いですね!」と思い、早速作ってみることにしました。

 というわけで、基本的には上記記事とほぼ同じことをやっているだけなのですが、より簡便で使い易いもの(主観です)にするために以下の工夫をしてみました。

  • 電池を使わない(Raspberry Piの5Vを使用)
  • 部品を一箇所(秋月電子)で購入
  • ブレッドボードは使わず、空中配線で半田付け

 上記の工夫を取り入れて見たいという奇特な方は続きを読んでみて下さい。あと、最初に書いておきますがタイトルの770円は部品費のみで、半田ごて等の道具類は含まれていませんのでご了承下さい。

用意するもの

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 部品 その1。左からスピーカ、D級アンプ、オーディオステレオジャック

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 部品 その2(その1で撮り忘れた)。ジャンパワイヤと線材。線材は何でもよくて、スピーカケーブルの余りの切れ端とかでもOKです

 部品としては以下です。

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 部品費の合計は770円です。ネット通販する場合でも、送料込みで1270円ですね。

f:id:karaage:20171121010544j:plain:w640  工具類。上に半田ごて+半田、左からテスタ、ドライバセット、ワイヤストリッパ

 工具類は、好きなものを買えばよいと思いますが、アマゾンでパッと買えるものは以下あたりでしょうか。被覆剥くの、ニッパだと大変なのでワイヤストリッパはあった方がよいです。

 Raspberry Piに関して、必要なものやセットアップに関しては以下記事を参照下さい。

 アンプの電源5VをRaspberry Piから供給するということで、気になるのが電源ですが、アンプの出力の2Wは、USB2.0規格の2.5W(=0.5Ax5V)を下回っているので大元の電源さえ十分なら問題無さそうですね。私の環境ではRaspberry Pi3+2.5Aの電源でも問題なかったですが、3Aの電源を使うと余裕がありより安心かもしれません。

スピーカ組み立て

 早速スピーカの組み立てです。ここからは写真と簡単な説明のみです。途中端折っているところも多々ありますが、雰囲気で掴み取って下さい。

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 スピーカ

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 適当な長さに切って、ワイヤストリッパで被覆をむきむきしましょう

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 こんな感じ

 次に、スピーカ、アンプ、コネクタ、ジャンパワイヤ(電源用)、線材を半田付けします。半田付けしながら、写真取れなかったので詳細は割愛します。気をつけるところは以下です。

  • アンプの接続は、D級アンプの取り扱い説明書のシングルエンドの例を参照しましょう
  • テスタで接続を1つ1つ確認しましょう
  • 半田ごては火傷に注意しましょう

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 こんな感じになりました

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 半田付けの様子。半田付け汚くてすみません…

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 これで完成

オーディオ出力テスト

 Raspberry Piで音声合成で出力した音声をテストしてみます。Raspberry Piで音声合成する方法やセットアップは以下記事参照下さい。

 音量は、以下のコマンドで80%に設定します。

$ amixer sset PCM 80%

 この条件で、100円均一(セリア)で買ったパッシブスピーカと今回製作した小型アクティブスピーカを比較してみます。以下動画参照下さい。

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 同じ音量設定なのに全然違いますね。

まとめ

 Raspberry Pi用のアクティブスピーカをつくって見ました。手軽に1000円以下という低価格で小さくまとめられるのが良いですね。音楽を聴くにはモノラルですし音質的にもつらいですが、音声合成やお知らせといった用途で実験的に使うには最適じゃないかなと思います。Raspberry Piの5V端子から給電できる点も、使い勝手としては良いのでは無いかなと思っています。

 どうしても半田付けに自信がないという人は、以下のようなAIスピーカセットを買うのもよいかもしれません。というかマイクや簡易筐体も付いてくるので、全体的にこっちの方がお得かもしれません。

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