8/10発売の書籍「自分で動かす人工知能」に名前がクレジットされました

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「自分で動かす人工知能」に名前がクレジットされました

 8/10に発売の「自分で動かす人工知能」という本に私の名前がクレジットされています。

パソコンで楽しむ 自分で動かす人工知能

パソコンで楽しむ 自分で動かす人工知能

f:id:karaage:20170804221833j:plain  ジャーン

 協力したのが1人だけなので、なんだか全面協力したみたいに見えてしまいますが、文章は1文字も書いていませんし、インプレス社様から献本いただいた本で、始めて文章を読みました。

 今回は、本の中で以下のブログ記事を参考にしたということで、クレジットいただけることになりました(事前にクレジットする旨の連絡ありましたので了承しました)。

 具体的には、3-4章の部分になります。ただ、ちょっと誤解されやすい表現になっていてまずいなと思ったのが、紹介されているTextGeneratorというソフトウェア、私が全部作ったみたいに読めてしまうことです。このソフト元々、ともっくす (id:o_tomox)さんが作ったソフトをベースに作った(GitHubでforkした)もので、私が開発した部分はプログラムを使いやすくしたのと、はてなブログに投稿するプログラムを付け加えただけです。私だけがクレジットされるとは知らなかったので、かなり申し訳ない気持ちになってしまいました…。ともっくすさんには、メールで一報させていただきました。

 しかし、ブログを長くやっていると、本を出さないかとか、本でブログを紹介するかもという話は何度かきたりするものだったりします。大抵すぐポシャってしまうものなのですが、今回のように出版まで行くケースは珍しく驚きました。最初話を聞いたときは、この本も50%くらいの確率でポシャるのじゃ無いかなと思ってました、すみません(笑)

「自分で動かす人工知能」の感想

 本を読んで見て、良かったところと、あまり良く無かったとことです。

良かったところ

説明がとても丁寧

 説明がわかりやすく、とても丁寧でした。最近は様々な人工知能本が出ていますが、しっかり実例を挙げながら具体的に説明しているので、納得感が強いです。人工知能の定義自体もしっかり定まっていなくて、本によってはひどい説明(と自分が思うこと)書いてあることも良くあるのですが、この本の人工知能の定義は、自分にとっても凄く納得いくものでした。正直、ちょっと自分の考え方も改めさせられました。

初心者でも簡単にプログラムを実行できる環境が用意されている

 Linuxのバーチャル環境を構築することで、WindowsでもMacでも今の環境を壊さずに試すことができます(もちろんLinuxならそのまま動かせます)。また、ある程度環境をセットアップしたイメージファイルを以下のWebサイトで提供することで、本の通りにやって動かないというリスクを極力減らしているのが、丁寧な仕事だなと思いました。

広く色々なことを試せる

 実際に本を読んで試せることが、文章の自動生成、画像認識、自動作曲と幅広く、それに伴い、使用するツールやサービスも、バーチャルマシン(Virtual Box)、Linux、Chainer、TensorFlow、Python(Anaconda)はてはDockerまでと多岐に渡ります。人工知能関連のソフト開発に必要な知識を一通り習得したいという人には非常に良いなと思いました。使用するソフトやサービスも、ほぼ全てがフリーのものなので、ネット環境さえあれば手軽に試せてしまうのが良いですね。

良くなかったところ

動かないソフトがある

 これは特にディープラーニング系の本の宿命でもあるのですが、バージョンアップ激しいためすぐ動かなくなってしまうのですよね。ちょっと試して見ましたが、例えばChainerのプログラムは既に最新のバージョンでは動かないです。コマンドをバージョン固定にするか、専用のサポートサイトを用意して案内するなどの配慮があると良かったかなと思います(売り切りの本で中々辛いとは思いますが)。

色々詰め込みすぎ感がある

 これは、良いところの背反なのですが、色々試せるが故に詰め込み感は否めないです。かなり多くのソフトを多用するのと、それぞれのツールに詳しい説明があるわけではないので、自分で調べる方法が分からない完全な初心者はついていけないのじゃないかなという気がします。また一つの分野だけ深く知りたいという人にも物足りない内容にはなると思います(元々そういう本ではあるのですが)。

まとめ

 色々書きましたが、人工知能に関して興味あって、趣味で実際に手を動かして試してみたいけど、どこから始めてよいか分からないという人にはかなりオススメできる本なのではないかなと思いました。正直、実践の部分に関しては、本の内容はネットを調べればほとんど出てくる情報ではあるのですが、日本語でちゃんと動くサンプルがこれだけまとまっているというのは、それだけで価値があるのではないのかなと思います。やってみると分かるのですが、ネットの情報って玉石混合(特に有用な情報は大半は英語)ですし、環境や前提がバラバラなので、初心者が読んで試してもまずそのままで動きません。この本は、割と環境構築に気を使っているので、本の通りにやれば、大半は動くのじゃ無いかなと思います(先ほど言ったように、バージョンの関係で全部動かすのは難しいかもしれません)。

 良く無かったところも色々書いてしまいましたが、どれも実践的な人工知能の本では宿命と言える問題ではあるので、しょうがない点はあります。文句だけ言うのもあれですし、協力者として名前も載せていただいているので、私も及ばずながらこの本を補足するような情報を発信しようかなと思います。具体的には、本の通りにやって動かない箇所の対応とかRaspberry Piで動かす方法とかを紹介していこうと思います。ざっと見た感じ、本の8割以上はRaspberry Piでも動かせそうです。というか半分くらいは既に試している内容ですね(笑)今週末に公開予定です。

 というわけで、私の名前も載っていますので、人工知能に興味ある方は、もしよろしければ買ってみてくださいね。ただ、どれだけ買っても私には、印税は一銭も入ってこないので別に無理して買わなくても良いです(笑)

パソコンで楽しむ 自分で動かす人工知能

パソコンで楽しむ 自分で動かす人工知能

 追記:非公式サポートページ作成しました。

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