PM(プロジェクトマネージャー)とは
直訳すると、プロジェクトをマネジメントする人ですね。実は、私も今の職場でPMをやっていたりします。一口にPMといっても、仕事によっても人によっても千差万別だと思います。前職のPMと今の職場のPMでも、やっていることや求められるスキルは全然違ったりします。ただ、共通するのは、プロジェクトをなんとかやりくり(マネジメント)する人、やりとげようとする人ってことですね。
PMって「ひたすら管理する」「事務仕事だけやっている」といった悪いイメージを持っている人も多いように感じます。もちろん、そういう一面もありますし、仕事によってはそういうタスクだけやっているPMもいるのかもしれませんが、本来PMは何かプロジェクトを遂行するときにはなくてはならない重要な存在と思います。
といっても、PMが本来何をやるべきかというのを、誰からも教えられることなくPMになることもあると思います。有名なPMBOKという本もありますが、かなり抽象度が高いので、経験がないとなかなか実践が困難な気がします。あと、結構高いです。
「難しいことを学ぶには、まず漫画から!(勝手な持論)」
というわけで、この記事ではPMに興味を持っている人へのとっかかりとして、PMへの理解を深められるような漫画を紹介したいと思います。
10歳からのプロジェクトマネジメント
この本は、めちゃくちゃ分かりやすかったです。子供向けに書かれていますが、大人でも初めてPMになるという人は一度読んでおく価値があると思います。
実例として、誕生日パーティーや自由研究という分かりやすい例があって、具体的にどうプロジェクト進めるかというのがストーリー仕立てで分かるので、自分の仕事への応用のイメージがしやすいと思います。子供向けと侮ることなかれ、ガントチャートのひきかた・キックオフミーティングのやり方、項目・KPTでの振り返りといった、実際に業務でも使うような手法についてきちんと書かれています。
あと、PMってこういうTシャツを平気で着れるようなメンタルも必要だなと思ったりします(これが一番大事かも)
10歳からのプロジェクトマネジメント(くもん出版)から引用
映像研には手を出すな!
アニメ化もした有名な漫画です。アニメ制作をテーマにしたストーリーで、抜群に面白いです。クリエイター、特にチームで何か作ることが好きな人、作っている人にはおすすめです。登場人物のうち、金森さんの振る舞いがまさにPM的です。他のメンバーのようにアニメを作るスキルはないものの、その内容を理解しようと努め、現状と目標のギャップを把握し、目標に向けて邁進する姿がカッコいいです。予算確保の仕方、関係者の巻き込み方、メンバーの管理(モチベーション、進捗)、金森さんから学ぶべきことは多いです。具体例をいくつか作品から引用し、紹介します。
メンバーの様子をみて、ボトルネックをみきわめ必要な物資を手配する金森氏。単純にメンバーにヒアリングしても出てこないニーズをくみとって準備するの、重要です。
映像研には手を出すな!(ビッグコミックス) より引用
納期遅れ問題に対して、メンバーのモチベーション・スキルを把握したうえで、適切な代案を提案。すばらしいですね。
映像研には手を出すな!(ビッグコミックス) より引用
遊びをコントロールするのが良い管理者…深い…
映像研には手を出すな!(ビッグコミックス) より引用
PMにとってTwitterは遊びじゃないんです(??)
映像研には手を出すな!(ビッグコミックス) より引用
攻殻機動隊
攻殻機動隊といえば、個性豊かな凄腕メンバーの揃ったチーム(公安9課)ですね。チームをまとめる荒巻課長がPMの役割と思います。漫画でなくテレビ版になりますが、以下のセリフが荒巻課長のPM論を表していると思います。
「我々の間には、チームプレーなどという都合のよい言い訳は存在せん。有るとすればスタンドプレーから生じる、チームワークだけだ」
よっぽど優れたメンバーと、そのメンバーとの信頼関係がないと言えないセリフですね。こういったチームが作れたらどんなプロジェクトもこなせてしまいそうです。
まとめ
PMの理解を深める漫画3作品を紹介しました。PMの重要性や魅力が少しでも伝われば幸いです。手を動かす仕事をしたいから、大変そうだからPMはやりたくないという人も結構多いかもしれませんが、やりがいもありますし、ニーズがあるポジションです。特に分野によっては(例えばAI分野)経験も能力もあるPMは市場で枯渇しているという噂があったりするので、一度は経験するとその後のキャリアの幅も広がったりするかもしれません。
今の時点でリーダーでない、マネージャーでないという人も、こういったプロジェクトの視点で仕事をすると色々なことに気づいたり、見えてくるものがあるかもしれません。また、PMに興味がなくても、紹介した漫画はどれも面白いので、単純に漫画として楽しめると思います。PM入門したい人もそうでない人もぜひ!