諸星大二郎先生の「妖怪ハンター」が傑作でした

 「妖怪ハンター」のKindle版が出てた

 以前、以下のような記事を書きました。

 紹介した漫画のうち、唯一読んでいなかった「妖怪ハンター」。コメントでも勧める声があり気になっていました。そんな「妖怪ハンター」いつのまにかKindleが出ていたので、早速読んだのですが、これが最高でした。

 作者の諸星大二郎先生も、1949年生まれということで、かなりの高齢のようですがまだ現役の漫画家でもあります。しかもデビューはなんと「少年ジャンプ」。これほどの人とその作品を知らなかったとは…漫画の世界は広いですね(自分が無知なだけかもですが)。

 所謂伝奇ものといいますか、妖怪とか神話の神とか怪奇現象がどんどん出てくる感じです。完全和物な「世にも奇妙な物語」といったところでしょうか。主人公の妖怪ハンターこと稗田礼二郎はタモさん的位置付けです(全然違うかも)。ホラーで、少しグロいところもありますが、伊藤潤二先生や、楳図かずお先生のようなドギツさは無いので、そんなに構えず読めると思います。何より、物語の背景にある民俗学や宗教学の情報量が半端ないので、話のディテールが際立っています。話も、現象だけ見ると所謂オカルトなのですが、そういったバックボーンがあるのでリアリティが感じられ、物語にグイグイ引き込まれてしまいます。

 古い漫画なので、好みは分かれると思いますが、最近の漫画は読みつくしてしまい食傷気味という人は、1巻だけでも読んで見ると良いかもしれません。私は久しぶりに夢中になって、漫画を読みふけってしまいました。

 「妖怪ハンター」シリーズは、下記5冊ありますが、全部面白かったです。

妖怪ハンター 1 地の巻 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

妖怪ハンター 1 地の巻 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

妖怪ハンター 2 天の巻 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

妖怪ハンター 2 天の巻 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

妖怪ハンター 3 水の巻 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

妖怪ハンター 3 水の巻 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

稗田のモノ語り 魔障ヶ岳 妖怪ハンター

稗田のモノ語り 魔障ヶ岳 妖怪ハンター

諸星大二郎先生の漫画

 「妖怪ハンター」で諸星大二郎先生に完全にハマってしまったので、Kindle化されているものは全部読んでいこうと思っています。今読んでいるのが、最近まで連載されていたBOXという漫画。いわゆる、最近流行りのデスゲーム系ではありますが、他の作品とは一線を画したオリジナリティと面白さです。

BOX?箱の中に何かいる?(1) (モーニングコミックス)

BOX?箱の中に何かいる?(1) (モーニングコミックス)

BOX?箱の中に何かいる?(2) (モーニングコミックス)

BOX?箱の中に何かいる?(2) (モーニングコミックス)

BOX?箱の中に何かいる?(3) (モーニングコミックス)

BOX?箱の中に何かいる?(3) (モーニングコミックス)

 あと、マッドメンという作品も、名作の呼び声高いので気になっています。ただちょっと高い…一通り他の作品を読みきったら読んでみようかなと考えています。

マッドメン

マッドメン

まとめ

 諸星大二郎先生を紹介しました。漫画詳しい人にとっては「何を今更」というものなのでしょうが、久しぶりに夢中で漫画を読んだので思わず勢いで紹介してしまいました。だいたいネットで紹介されてるような漫画は読みつくしたかなーとか思っていましたが、少し古い作品に目を向けるだけで、自分が知らない名作ってまだまだ眠っているのだなと改めて思いました。

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