「ラズパイPico完全ガイド」は電子工作初心者にオススメの丁寧な本でした

「ラズパイPico完全ガイド」を献本いただきました

 日経BP様より献本いただきました「ラズパイPico完全ガイド」。

 ラズパイPicoを積んでいる私のような人間(多分、世の中に100万人くらいいる)には、うってつけの書籍ですね(白目)。

 未開封のラズパイPico。祟りがありそう…

 書籍の紹介をしたいと思います。

「ラズパイPico完全ガイド」レビュー

 まず特筆すべきは、そのボリューム!

 なんと458ページあります。上の写真を見てわかるように、かなり厚めの書籍となります。最初、正直「ラズパイPicoでそんなに書くことあるのか?」と罰当たりなことを思ってしまいました。大変申し訳ございません。読んだら納得の内容でした。

 この本の良さは「丁寧な解説」と「豊富な実例」の2つにあると思うので、それぞれ説明していきたいと思います。

丁寧な解説

 とにかく解説が丁寧です。電子工作全くの初心者に向けて、ラズパイPicoの概要にはじまり、購入方法がとても丁寧に書かれています。それも電子部品ショップサイトの紹介だけにとどまらず、サイトの検索の仕方までスクリーンショット付きで説明されています。「少し過保護すぎでは?」と思うくらいですが、秋月電子とか結構クセがあるので確かに全くの初心者向けの書籍だと、このくらいの慎重さが大切かもしれません。

 セットアップも、これまた豊富な写真とともに丁寧に説明されているので、迷うことはないかと思います。また、初心者向けの情報のみならず、初心者から中級者向けのステップアップとなるような情報も豊富です。例えば、開発環境に関しては、標準のThonnyを使ったものだけでなく、VS Codeを使って開発する方法であったり、Picoの内部の電源の接続がどうなっているかといった少しマニアックな情報が、随所に挟まれたコラムでカバーされています。PicoのVBUS端子とVSYS端子の使い分けとか、自分は全然知らなかったので参考になりました。

 電子回路に関しても、オームの法則、キルヒホッフの説明に始まり、実際に電子パーツを動かすことを実例に、電圧、電流の説明が記載されているので、実際に手を動かせば体感しながら学べると思います。

 ソフトに関しても、基本的な変数から、クラスの使い方までカバーしています。クラスとか飛ばしても良い気もしましたが、人のコードを読むときは分かってないと困るので、サボらず説明するのは誠実だなと思いました。

豊富な実例

 書籍の後半は、様々な電子パーツの制御方法や、それらを組み合わせた実例が豊富に記載されています。電子部品は、代表的なLED、スイッチ、モータ、温度センサにはじまり、なんと50種の電子パーツを動かす方法について書かれています。圧巻ですね。

 応用例として、それらのパーツを組み合わせてどのように作品をつくるかという流れに加えて、キーボードライトやリモコンカーといった、作ってみたくなる実例が挙げられています。このあたりは、自分も実際に手を動かして動作確認はできていませんが、詳細な配線図とコード、解説がついているので、書籍を読みながら安心して動かせそうだなと感じました。

まとめ

 ラズパイPico完全ガイドの紹介をしました。完全ガイドの名に恥じない、現時点でのラズパイPicoの入門書の決定版となるような本ではないかと思います。これから電子工作に入門する人に加えて、私のようにラズパイPicoを積んでいる人もマストバイの書籍ですね。

 これを読んだ以上、私もラズパイPicoを積んでいる場合ではないです(笑)何かつくりたいなーと思います。

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