小学生へのプログラミング教育はやるやらないよりどうやるかを考えるべき

小学生へのプログラミング教育

ASCII.jp:小学生向けITプログラミング教育が本格化? 武雄市等

 ちょっと前にこんな記事が話題になっていました。ネットでは、子供には早いとか、他にさせるべきことがあるとか反対意見が多い印象でした。私自身は、プログラムは読む書く英語と同じレベルで今後重要になっていくスキルと思っていますので、やるやらないかなんて言うまでもなくやるべきで、問題はどうやってやるかだけだと考えています。
 早期プログラム教育のデメリットとか、やらない言い訳はいくらでも出せると思いますが、今後間違いなくプログラム教育は増えて重要になってくるし、そのことは時間が証明してくれるので是非を述べることはしません(それこそ時間の無駄)。どういうプログラム教育がいいのかなというのを最近ちょっと調べたり思ったりしたことがあったので、ちょっと書いてみます。

プログラムの早期教育に関してのプレゼン

 最近みた子供へのプログラム教育に関するTEDのプレゼンテーション

 そして、ちょうど今日行われていたCA TechKids×DRPCさんのプログラム1Dayキャンプの動画。ちなみに私はこのプログラム参加しようとしたのですが、子供じゃないという当然の理由で参加できませんでしたw

 共通しているのは、両方ともScratchというプログラム言語を使っている点です。そして、CA TechKidsxDRPCさんの方、1時間30分程度のところで、音に反応してボールを避けるゲームに聴衆に参加してもらうシーンがあるのですが、これ絶対TEDをパクってますw TEDの9分くらいのところと見比べて思わずニヤリとしてしまいました。

Scratch

 MITが教育用に作成したプログラム言語(+開発環境)です。ちょこちょこっと使っていわゆる「Hello World」を書いてみました。緑の旗をクリックするとネコが「Hello」と言いながら分身していくマジキチプログラムですw


 初めて使って10分くらいでこんな気が狂ったデモ(褒め言葉)が作れてしまうのはお手軽でよいと思います。こんなんプログラムじゃないって言いそうな人もいそうですが、プログラムの本質って入力に対して、処理をして、出力するということなので十分じゃないかと思います。
 変数がどうとか、型がどうこうとかも、まあそれはそれで重要なのですが、後から学んでもよいし、全員が知らなくてもよいかなと思います。プログラムはいわゆる下回り(ローレベル)の部分を意識しないで済むようになる方向に進んでいるので。

 私は昔から結構パソコンに興味があったので、子供の時から雑誌(BASIC MAGAZINE)を読みながら自分でプログラム組んだりしていたのですが、今と違ってインターネットも無いし、ちょっとした絵を描くにも色々な約束事があったり、誰も聞ける人がいなかったりと学習に凄い時間を使ってしまった(夏休み丸まるプログラムしてたけど、まともにゲーム1つ完成できなかった)切ない思い出があります。
 私のような暗い青春を送る犠牲者を一人でも減らしたい(まあ私は結構楽しんでいましたけどw)ので、こういうヌルい環境で達成感を出して行くのがよいかなと思います。中学生とか高校生とかになれば、Processingを使って顔認識してアヘ顔にするような変態ソフトを作るようになるとなおよいと思います。

ソフトだけじゃなくハードウェアも

 ちょっと気になっているのが、学習がソフトウェアばかりに注目がいっていること。まあ今世の中でもソフトばかりが注目されているのでしょうがない面もありますが、ハードウェアの学習も必要じゃないかなと思います。ハードもきっともう一回盛り上がるときが来ると思いますし。
 CA TechKids×DRPCさんのプレゼンでも、最後の方の質問コーナでちょっと触れられていたのですが、コンピュータのキーボードとか、マウスといった限定された入力デバイスに縛られるのでなく、センサとかマイクとかモータとかロボットを使って現実世界との物理的なインタラクションを重視すると、特に子供の教育にはよいのではないかなと思います。いわゆるフィジカルコンピューティングと呼ばれる分野ですね。
 プレゼンでも触れられていた、Raspberry PiとScratchの組み合わせもよいですし、Arduinoとセンサ組み合わせて簡単な楽器を作って演奏するとか、音楽とか物作りとかそういう分野とも組み合わせた総合的な学習っていうのが今後ますます重要になっていくんじゃないかなとか思います。

Raspberry Pi Type B 512MB

Raspberry Pi Type B 512MB

  • メディア: エレクトロニクス

プログラム教育に関して

 正直学校では機材とか指導者の問題で難しいなとは感じます。やり方を間違えると全く効果がなかったり、私のような寂しい青春を過ごす人間を生み出すことになるので、TechKids Campさんのような民間の企業に協力してもらう形が良いのかなと思います。
 また、環境自体はフリーでよいものが揃っているので後は親も子供も一人一人のやる気次第かなと思います。私も、電波なものを作り続けることで、より多くの子供達に悪い影響を与えていきたいと思います!

参考図書

小学生からはじめるわくわくプログラミング

小学生からはじめるわくわくプログラミング

 プレゼンで触れられていたScratchの本

ハルロック(1) (モーニング KC)

ハルロック(1) (モーニング KC)

  • 作者:西餅
  • 発売日: 2014/07/23
  • メディア: コミック
 電子工作漫画。小学生も出てきますが、このレベルの小学生はなかなかいないと思います。

参考リンク

http://techkidscamp.jp
 Tech Kids CAMPさんのWebサイト

瀬戸市DRPC
 DRPChさんのWebサイト

「Scratch 2.0で体験! お手軽フィジカルコンピューティング」関連の最新 ニュース・レビュー・解説 記事 まとめ - ITmedia Keywords
 Scratchでフィジカルコンピューティングを楽しむ連載記事

PEG programming education gathering
 CA TechKidsxDRPCさんのプレゼンで触れられていた子供のプログラム教育に関するプロジェクト