「おうちではじめるプログラミングの授業」を読んでプログラミング教育について考えたこと

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2018/03/31 Raspberry Piに関して、内容の誤り修正と追記行いました

「おうちではじめるプログラミングの授業」読みました

 「おうちではじめるプログラミングの授業」というプログラミング教育の本が出るということで、即予約購入をしました。

 そしたら、なんと予約をした直後、著者の1人の平さんの奥様であるMana Blog Nextのmana_cat (id:mana-cat)さんから、献本の申し出があり、ありがたく頂戴いたしました(実は、平さんのご家族とは過去に家族ぐるみでお会いしたことがあるのです)。

 というわけで、今回の本は献本頂いた(自分で購入していない)本の感想となりますので、その点はご了承下さい。特にその分、べた褒めするとかはないですが念のため。

「おうちではじめるプログラミングの授業」の内容

 本の内容的には、著者のお二人の下記の連載をまとめたものになります。下記の連載記事は、EdtechZineさんのサイトで無料会員登録すれば無料で読めます。

 無料で読めちゃうと、本は売れないのじゃないの?と疑問を持たれる方もいるかもしれませんが、実はそうでも無いらしいです。ミステリー作家の森博嗣先生曰く、購入する層が異なるからネットで無料で公開しても売り上げが低下するようなことは無いそうです。実際、森先生は無料で公開しているブログを何度も書籍化しているからそうなのでしょう。

追記:作者の平さんからコメントがありました。加筆があるのと、再編集で読みやすくなっているというのは重要な点ですね。失礼いたしました。ご指摘ありがとうございます!

 また、出版意図に関しては、作者の一人のしょっさんさん(このアグネスチャンさん的呼び方は正しいのだろうか?)が下記記事で説明しています。  多くの人にこの本の内容を届けたいという熱い思いが書かれていたので、本を出版したのはやはりそういうこと(多くの層にリーチしたい)なのでしょう。

 書評的なものも書こうかと思ったのですが、あまり得意じゃ無いのと、下記のような素晴らしい書評を発見したので、リンクを貼って終わりにします(笑)

親としてプログラミング教育に関して思うこと

 私自身、もうすぐ3歳になる娘がいます。娘が小学生に入るころにはプログラミング教育が義務教育で始まり、やはりプログラミング教育には関心がありますし、今回この本を手に取った理由もそこにあります。

 そして本を読んで改めて感じたのは、筆者のお2人ともが子供の好奇心を引き出すこと、子供に環境をできる限り提供することを重視していることです。変にプログラミング言語の選定や、使用するハードウェアにこだわる人がいますが(特に私のように中途半端にプログラムの経験があると)、そういうのはただの手段で、大して重要では無い(本質では無い)と、ソフトウェアのプロであるお2人の姿勢から、改めて気付かされました。

 その上で、本書ではプログラム教育の主な題材として「Ichigo Jam」が紹介されています。「Ichigo Jam」はスペック的には「Raspberry Pi」には見劣りしますが、個人的には以下3点が優れているなと思います。

  1. コストが安い
  2. 組み立てから経験するとハードウェアも含めて学べる
  3. PC無しでスタンドアローンで動かせる始めることができる

 特にPCでSDへの書き込み無しで動かせるという点は、親や教師のメンテナンスの負荷を減らす意味でも良いかと思います。ここのハードルが実は初心者には一番高かったりしますので。あと、これはRaspberry Piでも同じなのですが、子供が自己学習する上で、自分の専用のマシンを所有できるという意味でも良いと思います。

追記:スタンドアローンという表現、Raspberry Piに対しての優位点では無かったので修正いたします。アベ先生(@abee2)さん、ご指摘ありがとうございます。

 また、個人的には「Raspberry Pi」と「Ichigo Jam」の組み合わせというのも面白いし、教育用として可能性があるのではないかと思っています。こちらに関しては、私が以前に記事を書いているので興味ある方は参照下さい。

 自分自身の子供時代を振り返ると、まだPCが一般的でなく、インターネットも無い時代から、コンピュータに可能性を感じて(多分ゲームが作りたかった)、自分で勉強してソフトを作ったりしていました。そのとき、まだ高価だったPCを購入してくれた親には非常に感謝しています。

 今は、ハードウェアもソフトウェアも教材(情報)も非常に安価に簡単に入手できるので、教育環境としては非常に良い時代だと思います。一方、今の子供は周りに当たり前のようにスマホやタブレット等のデジタル機器やインターネットが身近にあり、プログラムの教育も義務となるので、あまりその仕組みを学ぶということにモチベーションを保ちづらいという面もあると思います。

 多分、上辺だけ繕った教材を与えても、子供はきっと大人もそれに興味ないことを見抜くと思います。大切なのは、親も一緒に学んで、楽しむことじゃないかなと思います。そして、それでも子供が興味を持たないなら仕方ない(プログラミングが全てじゃ無い)と私自身は思っています。

Raspberry Piでのプログラミング教育ももちろん有り

 Raspberry Piのプログラミング教育も、もちろん有りですね。コストと環境(SD書けるPCがあるか、サポートできる大人がいるか)の点がクリアできれば、Raspberry Piも活用できるとより幅が広がるのではないのかと思います。

 アベ先生(@abee2)さんが、SD書き込み済みのキットの販売や、学習教材の無料での公開などされているので、非常に参考になりそうです(Twitterで教えていただきました、感謝)。

お手軽パソコン ラズベリーパイ大活用 はじめよう ジブン専用パソコン

 Raspberry Piには「Kano OS」という教育用のOS(正確にはディストリビューションかな)もあるので、こちらを試してみるのもよいかと思います。「Kano OS」に関しては、以前試しているので下記記事参照下さい

まとめ

 「おうちではじめるプログラミングの授業」を読んでプログラミング教育に関して考えたことを書きました。

 プログラム教育で何をすればよいか焦っている方には、もちろんオススメですし、教育に携わる方は一読の価値あると思います。特に最近増えてきている、高額なプログラミングスクールに子供を通わせようか迷っている人は、まずこの本を読んだ方が良いと思います。

 特にディ◯ニーさんのやつとか。いや、デ◯ズニーさんがダメと言っているわけではなくて(お金を抜きにすればきっと凄く良いと思います)、他にも選択肢はあるよということです。

 あと個人的にこの本は、はてなブロガーさんだと、小学校教員である「パパ教員の戯れ言日記」の、すずすけ (id:justsize)さんに是非読んで貰いたいなと思いました。勝手に送りつけますので、Amazonの欲しいものリストに入れて、私にリンクを送って下さい(笑)

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