「解体屋ゲン」
最近、一番たくさんの冊数を読んだ漫画を挙げるなら「解体屋(こわしや)ゲン」でしょう。
ひょっとしたら、漫画の切り抜きをネットで見たことがある人もいるかもしれません。作画の石井さんが公認のコラ画像を用意しているからです。
爆破したい写真でも絵でも好きなものを入れてください。自由に使っても構いませんが#解体屋ゲンを入れてください。俺も見たいから。#解体屋ゲン pic.twitter.com/NtlXN72wrY
— 石井さだよし (@isshy22) April 10, 2020
たまーにネットに話題になるものの、なんとなく一発のネタもの・キワモノ的な漫画と勘違いして、敬遠している人がいるんじゃないかなと少し思っています。大変申し訳ないのですが、私も最初そう思っていました。
ところが、ネットで格安セール(一冊10円とか)のとき、30巻くらいまで一気に買って読んだのですが驚きました。解体を軸に、笑いあり、涙あり、ビジネスあり、アクションあり、人間ドラマありとエンターテイメントがギュッと幕の内弁当のように詰め込まれた漫画でした。かなり「こち亀」に近いものを感じました。主人公が中年のオッサンという点も共通していますね(笑)
話のバリエーションの幅も広くて、さびれた商店街の復興のためにコンサルする話とかも、定期的にあったりして「一体、俺は何を読まされているんだ??」となったりします。しかも、コンサルするのは主人公とは別のサブキャラクタ(笑)。でも、これがしっかり読ませるんですよね。実際にありそうな話ですし、アイデアとかも(自分には)わりと納得感があったりします。
ビジネスだけでなくて、主人公のゲンさんを中心に、熱い人間ドラマもあり、そこらへんの自己啓発本やビジネス本よりよっぽどためになる内容ではないかと思っています。
オススメは、Kindle Unlimitedでの一気読みですね。なんと最新2巻を除いた80冊までKindle Unlimited対象です。商業誌現役連載で、こんな太っ腹な漫画見たことないです(笑)
原作者の星野先生の漫画外のチャレンジも面白い
「解体屋ゲン」ですが、単行本が出ない不遇の時期もあったようです。そんななか、原作者の星野先生が色々漫画の外でもビジネス的なチャレンジをしているのが面白いです。そのあたりの事情は、ご自身がnoteなどで発信されています。漫画の無料公開もときどきあり、リンクされています。
漫画が一部無料で読めるのも、Kindleで全巻読めるのも、大掛かりなセールも、80巻までUnlimited対象となっているのも星野先生の努力の賜物のようです。なかなか、漫画の原作者がここまで赤裸々な事情や営業活動をするのは珍しいと思いますので、私は結構注目して見ています。
最近では、日本だけでなく海外に向けた漫画づくりもしています。
『解体屋ゲン』原作者、星野茂樹率いる合同会社Enmakuが制作した『Ninja World 1』が米Amazonの短編コミック部門9位にランクインしました!
— 五友爆破株式会社(解体屋ゲン) (@KowashiyaGEN) May 9, 2021
やったね!! pic.twitter.com/yfGzPDrGcj
そのあたりの事情や星野先生の考え方は、以下の記事に書いてあります。
面白いし、応援したいですね。
まとめ
漫画「解体屋ゲン」が、原作者の漫画外の取り組み含めて面白いよ!という話でした。オススメは繰り返しになりますが、Kindle Unlimitedでの一気読みです。サブスクに抵抗ある人は、最初の3巻が99円なので、とりあえず3冊読んでみると良いのではないかなと思います。中盤から後半の方が面白くなっていくので、興味持てたら是非読んでいただければ。
参考リンク
この記事の以下の部分は、この記事な気がしています。
「令和版・こち亀(『こちら亀有交番前派出所』)」と言われるほど
連載20年で刊行100巻。『解体屋ゲン』はなぜこんなにも長く読まれ続けるのか?【前編】 - エンタメ - ニュース|週プレNEWS
連載20年で刊行100巻。『解体屋ゲン』はなぜこんなにも長く読まれ続けるのか?【後編】 - エンタメ - ニュース|週プレNEWS
解体屋ゲンの面白さを建築士兼漫画家が語ってみる|#漫画構造解析|ヒヅメ