「映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021」観てきました

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「映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021」観ました

 家族でお出かけして「映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021」を観ました。もともと観る予定を決めていたわけでは無かったのですが、イチゴ狩りをした後、少し疲れたので急遽休憩を兼ねて観ることにしました。

 この後、映画の内容に触れますので、これから映画観る予定で少しでもネタバレが嫌という人はこれから先は観ないほうが良いかもしれません。

 映画観ようか迷っている人や、自分の感想が知りたいという人(そんな人いるのか?)という人は続きをご覧ください。

 ちなみにめちゃくちゃ熱烈なドラえもんファンとか、ドラえもんマニアではないです。6歳の子供を持つ一般的な大人の感想として捉えてください。

「のび太の宇宙小戦争 2021」の感想

 結論から言うと、凄い良かったです。奇しくも現実とリンクしているという話題ばかりがフォーカスされがちですが、単純にドラえもん映画として非常にクオリティ高く、楽しめるものだったと思います。

 自分の印象としては、かなり原作に忠実な印象を持ちました。ただ、ネットの感想をみたら、かなりオリジナル要素強いと感じている人もいたみたいで、このあたりの感じ方は人によるのかもしれません。

 最近のドラえもん映画は「これが言いたいテーマだ!」みたいなものを、分かりやすく伝えようとキャラやストーリを無理に動かしている感を感じるときがあって、その点はあんまり好みではなかったのですが、今回はその点がほとんど気になりませんでした。原作のもつテーマ性と一致していたところが大きいのかもしれません。

 時代に合わせて変えるべきところは変えて、変えてはいけないことを変えないという大切なことが(自分からみたら)できているように思えました。細かいところですが、例えばスネ夫の「女の子一人で危険な目に…。いくらぼくだって……。」というセリフが「しずかちゃん一人で…」に変わっていたりします。原作のままにして欲しいという意見もあるかもしれませんが、2021年に新たに作る映画としてはふさわしい判断だと思います。

 その他、原作を読み直してみたら、結構ドラスティックに構成を変えている部分はあるのですが、物語の主軸がブレるような改変はなかったですし、どれも自分は良いアレンジだなと感じました。

 そして、今回の映画を観て今更ながら気づいたことですが、「のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)」タイトルからスターウォーズに影響を受けているのは子供の頃に原作読んだときに分かっていましたが、それだけではなくてジョージ・オーウェルの「1984」へのオマージュでもあるんですね。

 ギルモア将軍のポスターの目にしかけられた監視カメラ、自由な発言が許されない監視社会というディストピア。言われてみればまさにそのものなんですよね。

 映画では、原作ではそこまで詳しく描かれなかったピリカ星に関して、割としっかり描いていることがあり気づくきっかけになりました。

 しかし、スターウォーズにスモールライトというギミックを組み合わせるだけでも十分面白いのに、それに「1984」で描かれるディストピアまで組み合わせていたとは。しかも原作が発表されたのは奇しくも1984年。そこまで狙っていたのか、今となっては知るよしもありませんが、大人になっても新たな発見でもう一度感動させられました。藤子先生凄すぎですね。尊敬します。

まとめ

 「映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021」が面白かったので、珍しく映画の感想など書いてしまいました。現実とのリンクが強調されがちですが、30年以上前の漫画が、今になって現実とリンクしているということはそれだけ普遍性をもったテーマを描いている作品だと言えるのではないかと思います。

 映画作品としてクオリティ高く、楽しめる一本だと思いますので、良質なドラえもん映画として楽しむのが素直な楽しみ方ではないかなと思います。

 映画見た後は、今回思わず原作を読み直してしまいました。大長編ドラえもん、よいですね。100年大長編ドラえもんが出るらしく、そちらもめちゃくちゃ欲しいのですが、流石に高すぎるのと電子書籍の方が気軽に読めるので、とりあえず電子書籍で全部揃えようかなーとか思っています。

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