KDPで紙書籍(ペーパーバック)を個人出版しました

Kindle Direct Publishing(KDP)で紙書籍(ペーパーバック)を出版しました

 KDPで個人出版していた「ゼロから始める情報発信」、電子書籍版のみを販売していたのですが、このたび、ペーパーバック版を出版開始しました。

 2021年10月からAmazonが日本で「Kindleペーパーバック」というサービスを開始したので、設定するだけではあったのですが「わざわざ紙で欲しいような人もいないだろ」と思い放置していました。

 ただ、同人誌イベントの技術書同人誌博覧会に出展することにあり、少しでも本を並べて見栄えをよくするために見本があった方がよいなということで、自分が見本をつくるついでというどうしようもない理由でペーパーバック版を出版しました。

 作り方とかちょっとコツがあったので、今後の自分のためにメモを残しておきます。

KDPペーパーバック版作り方

  • 原稿の作成と確認
  • 印刷オプション設定
  • ペーパーバック版表紙作成
  • 表示確認
  • 販売開始
  • 見本購入

原稿の作成と確認

 コンテンツとなる原稿はGoogleドキュメントで作成しました。詳細は以下記事参照ください。

 電子版だけでしたら、上記記事の内容だけでOKです。これ以降は、ペーパーバック版を出版するためのプラスアルファの作業になります。

印刷オプション設定

 印刷オプションを設定します。

 Googleドキュメントのページ設定は以下の前提です。

 用紙のタイプ、判型は以下の通り設定しました。

 デフォルトから変更したのは、判型(サイズ)と裁ち落とし設定です。

 エラーが出たので、ネット情報などを参考に設定しました。正直、印刷関係は詳しくないのであんまり分かってないです(ダメダメ)。とりあえずこれで作ることはできたという感じですね。

ペーパーバック版表紙作成

 裏表紙が必要となるため、電子版の表紙は使えず、ペーパーバック版専用の表紙を作る必要があります。これが一番面倒くさいかもしれませんね。私は、裏表紙に関しては、表紙のデザインをコピペしたりしました。

 まずは以下サイトで表紙のサイズを計算します。これは原稿のページ数や上記で設定した判型によって変わってくるため、先に上記の印刷オプションの設定を終わらせてから実施ください(入力する項目があります)。

 サイズが分かったら、表紙を作成します。私はKeynoteで作成しました。Keynoteは1mmは約2.83pt なのでそれで計算します。

 ただ、小数点以下の関係で少しでも小さくなると以下のようにエラーになってしまいます。

 この場合は、少し大きめにサイズをとればOKです。

表示確認

 印刷プレビューアーで表示を確認しましょう。エラーがなければ大丈夫です。

 エラーが発生したら、エラーメッセージをもとに修正しましょう。

販売開始待ち

 発売開始すると、2〜3日でペーパーバックが買えるようになります。実際に印刷された見本を確認してから販売開始することもできるようですが、私は時間がなかったため、いきなり販売開始をGOしました。

 販売開始を指示して購入できるようになるまでは以下のような表示となり、購入できません。

 購入可能となったら、以下のように表示が変わります。

ペーパーバック版の購入

 Amazonで購入できるようになったら、実際に購入してみましょう(不要なら買わなくても大丈夫です)。購入方法は以下3つあります。

  • 校正刷り
  • 著者用コピー
  • 普通の購入

 上2つは著者しか購入することができません。以下の通りKDPのメニューから選択ができます。

 校正刷りは著者の確認用で、1部しか注文できず、校正刷りという特別な記載が本に入ります。著者用コピーは印刷代だけで注文できる、著者専用の書籍です。

 著者用コピーが良いような気がしますが、送料がかかるのと納期が遅くなります(1週間くらい違います)。例えば1冊だけ頼むと以下のような感じです。

 著者用コピー

 普通に購入

 大量に買って配るとかの場合は、著者用コピーが良いかもしれませんね。

 私は時間がなかったので、普通に購入しました。

仕上がり

 実際の本は以下のような感じです。

 表紙はなかなか良い感じの質感ですが、中身は紙質や組版等どうしても素人っぽさが出てしまいますね。

 プレミアムカラーにして原稿の組版のツールもこだわれば、クオリティは上げられるのかもしれません。

まとめ

 KDPで紙書籍(ペーパーバック)を個人出版してみたので、作り方と実際の仕上がりに関してまとめてみました。

 紙にしてしまうと、電子版だとあまり気にならない素人っぽさが出てしまうので、正直KDPのペーパーバック版は、買い手の視点ですとクオリティの面でも価格の面でも、あんまり魅力を感じませんでした。ただ、一度やり方が分かれば表紙さえ準備すれば手軽に出版できますし、オンデマンドなので在庫を持つ心配もないため、売り手(作り手)としては、とりあえずペーパーバック販売しておいても良いかもしれません。紙で欲しい人という人もいるかもしれないですし。実際、私以外にも1人ペーパーバック版を購入してくれた人が既にいるようです。

 というわけで、電子版・ペーパーバック版ともども「ゼロから始める情報発信」よろしくお願いいたします。

参考リンク

【KDP】Kindleでペーパーバックを出版してみた【紙の書籍】 | チグサウェブ

【KDP】ペーパーバックの表紙の作成方法【Kindle】 | チグサウェブ

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