名著「アイデアのつくり方」はやっぱり名著だった

「アイデアのつくり方」を読みました

 名著と名高い、アイデアのつくり方を読みました。

 何で買ったのか忘れましたが、YouTubeとかブログでみた、複数の人がオススメしていたので「とりあえず買うか」となったと記憶しています。残念ながら、電子書籍はないので(何事だ!)紙の本を書いましょう。

 買うと2点驚くことがあります。

 まず1点は、表紙カバーが今話題(?)のDaiGoさんです。

 もう1点は、めちゃめちゃ薄いということです。


 ペラペラ

 この薄さからして、既にイノベーションな気がします。

「アイデアのつくり方」の感想

 本の内容自体は、色々な人が語っているので、もう特に私から言うことはないです(笑)内容が知りたいだけなら、ブログとかYouTubeで検索して本の書評をみれば大体分かると思います。「アイデアとは既存の要素の組み合わせだ」とか「アイデアは考え続けるより寝かしておく良い案が浮かぶ」とか、正直よく聞く内容です。

 この本が凄いのは、そんな今でも当たり前に言われることを45年前に本にまとめて、それが原典として今だに引用されていることだと思います。なので、この本をわざわざ買う意味は、原典に当たるというその1点ではないでしょうか。

 今まで読んだ本で、色々な人がアイデアの作り方に関して述べた内容がありますが、本質は「アイデアのつくり方」の内容と似ているなと気付かされたものがありました。

発想法について書かれた書籍

 アイデアにつくり方以外の発想について書かれた書籍、アイデアのつくり方に影響を受けている本を紹介します。

枯れた技術の水平思考

 例えば、任天堂のゲームボーイ製作者として有名な横井軍平さんの「枯れた技術の水平思考」は、電卓で遊んでいるサラリーマンを見て「使い古された電卓(枯れた技術)を別のゲームという用途ことに転用する(水平思考)」ことから生まれた言葉ですが、これも「アイデアとは既存の要素の組み合わせ」という原則の応用と言えるかもしれません。

森博嗣先生

 「アイデアは考え続けるより寝かしておく良い案が浮かぶ」というのは、森博嗣先生が、似たような考えをエッセイで書いていました。いくつかの本で読んだ記憶があるのですが、「小説家という職業」から一部引用します。

執筆している期間には、僕は小説を読まないし、映画も観ない。なにもしない時間が必要だ、と感じるためだが、べつにあれこれ考えているわけではない。ただ、ふと思いつくことはある。一番良いのは、散歩をしたり、ドライブをしたり、手を動かしてなにかを作ったり、といった比較的抑揚のない 平坦 な時間だと思われる

 他に「アンチ整理術」という書籍でも以下のようなことを書いています。

発想にはリラックスできる環境が必要であるから、整理・整頓されている環境が大事だ、という意見もあるだろう。多くの発想は、緊張ではなく、のんびりと 寛いでいるときに生まれやすい。だから、時間に追われた作業から離れ、コーヒーを飲んだりするのは有効である。IT企業の多くが、こういったスペースを社内に取り入れているのは、この効果が認められるためだろう。  僕自身、研究者のときに経験しているが、重大な発想は、忙しい時期ではなく、それらが一段落し、頭を切り換えたときに生まれることが多かった。

発想するために必要な材料の多くは、記憶したものだからだ。空っぽの頭では、発想しようにもなにも出てこない。発想は、関連づけることであり、連想することだ。

アンチ整理術

アンチ整理術

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思考の整理学

 他、Twitterで教えていただいたのですが、「思考の整理学」という有名な本でも似たようなことが書いてあるそうです。

 「良さそうな本だから買おうかな」と思ってAmazonをみたら、実はこの本1年以上前に買っていたりするんですよね(笑)もう一回しっかり読もうと思います。

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考具(追記:2024/10/05)

 加藤昌治先生の考える道具と書いて『考具(こうぐ)』。タイトルがよいですね。以下の猪口フミヒロ (id:fumihiro1192)さんの記事を読んで衝動書いしてしまいました。

 結構知っている内容が多かったですが、それだけこの本が元ネタになっているのかもしれませんね。カラーバスをはじめとして、いくつか知らない方法があったり、付箋を使った方法などは、有名ですがこの本を読んで、改めて試したくなりました。

考具 考具シリーズ

考具 考具シリーズ

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まとめ

 名著「アイデアのつくり方」を紹介しました。古い本で、色々な人がこの内容に影響を受けているので「どれもよく聞く話じゃん」と思うかもしれませんが、それこそがこの本の凄さであり、名著とよばれている所以なのかなと思います。

 薄いし、決して高くない本なので、気になったら買って一度読んでおくのも良いのではないでしょうか。ただ「アイデアのつくり方」も合わせて紹介した本のいずれもそうですが、読んだらアイデアがジャンジャン出てくるというものではなくて、アイデアを出せるようになるための心構えみたいなものが書いてあるように思えます。なので、そこは誤解しないほうが良いかなと感じます。新しい発想というものは、そんなに簡単に生まれるものじゃないということですね。

アンチ整理術

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変更履歴

  • 2024/10/06 考具について追記