話題のマイコン「Wio Terminal」買いました
Seeed社さんから出ている「Wio Terminal」というマイコンを買いました。最近まで全然知らなかったのですが、Twitterのタイムラインでにわかに話題になっていたので買ってしまいました。
最近はツイートを10個くらいみると、自分が買うべきマイコンかそうじゃないマイコンかが分かるようになってきました。まぁ、大体買ったまま積むんですけどね。
今回は珍しく積まずに、ちゃんと動かしてみたので「Wio Terminal」を簡単に紹介していきたいと思います。
Seeed社さんの製品説明のサイトは以下となります。
Wio Terminalの紹介
外観写真
箱はオシャレな感じです。良いですね。
付属品はUSB-Cケーブルのみです。PCだけあれば開発ができる親切設計です。
裏は一部基板が透けて見えてかっこいいです。透けているのは、光センサのためっぽいですね。40pinのコネクタは、ラズパイ互換のコネクタのようです。
初回起動するとゲームがはじまります。キャラクタは、ICとか抵抗?
スペック
ArduinoにLCD・SDカード・光センサ・スイッチ・マイク・スピーカ・WiFi・BTと全部モリモリになっている感じのモジュールです。
コンセプト的には、M5Stack(詳細は以下記事参照ください)に近いですが、それより更にモリモリな印象です。あと、形は薄くてスマートですね。
ピンがラズパイ互換なのも面白いですね。ラズパイにHAT風に接続している人もいましたが、シリアル通信のTX(送信)、RX(受信)同士が完全にぶつかってしまっているので、どうなのでしょうか?
公式でもラズパイとの接続はUSB経由でやっているものしか見つかりませんでした。
Reading Raspberry Pi's Info using Wio Terminal - Seeed Wiki
そう考えると「Wio Terminal」をラズパイのHAT風に使えるような変換基板を作ったら面白そうなのかなと思ったりしました。
追記:中の人に確認してみましたが、やはりラズパイを直接接続はシリアルがぶつかるので、公式では想定していない使い方のようです。よく分かっていない人は、直接繋がないようにしましょう。
(UARTのRX/TXが反対なので)ソフトウェアUARTか、SPIだそうです。
— matsujirushi (@matsujirushi12) May 22, 2020
we can use software serial or SPI because the RX/TX was reverse.
クロスケーブルみたいなものは考えているみたい。(←不確定情報)
セットアップ
セットアップは、以下の公式ドキュメント(日本語版)をみながらセットアップしました。
ArduinoやM5Stackとかで慣れている人は、すんなりセットアップできると思います。
ソフト開発は、Arduino IDEで行うのが基本のようですね。ソフト開発のためのドキュメントは英語版のみのようです。以下の公式サイトのメニューから、グラフィックの使い方などマニュアルが読めます。
サンプル例も書いてあるので、LCDに簡単な絵を描いたり、センサの値を取得したりはすぐにできそうです。
追記:日本語のドキュメントガイドもいつの間にかできていました。この記事も捕捉されています(素早い)。
ハマりどころ(トラブル)
マイコンに慣れている人なら、ほぼハマることはないと思います。私は、もちろんばっちりハマりました!
シリアルポートが出てこない
シリアルポートが出てこないなー(Macが認識しない)と思っていたら、Wio Terminalの電源を入れ忘れていました…いや、電源入れない場合もあるじゃん(笑)ないっけ?
シリアルポートが出てこない その2
一回書き込みに失敗したのですが、その後シリアルポート認識しなくなることがありました。「もうダメだー」と思ったのですが、リセットを2回めっちゃ素早くすることで復帰に成功しました!
2回リセットしての復帰は、説明書にも書いてあるのですが、思っていたより速く繰り返さないとダメで、最初ハマってました。
スピードに関しては、フォーラムの以下の投稿の動画が参考になります。
Unbrick Wio Terminal - Wio Terminal - Seeed Forum
Wio Terminalでクソゲー作ってみました
折角なので何か作ってみようかなーということで、昔Processingで作った「Flappy Bird」風のゲームをWio Terminalに移植してみることにしました。
動かすの大変かな?と思ったのですが、とりあえずコピペしてLCDのサイズだけ合わせたら結構それなりに動きました。以下動かしている様子です。
遊び方は、どれでも良いからボタンを押すだけの簡単設計です。ボタンを押すと上に上がって、離すと下がります(多分プレイするとすぐ分かると思います)。
最初、画面がめちゃチラついていたのですが、GitHubでとりあえず公開していたら、なんとSEEEDの中の人が1日で修正のPRをくださってスムーズに動くようになりました。信じられないくらい対応速いです(笑)
Wio Terminalを初回起動したときに遊べるサンプルのゲームも「ソース公開してほしいなー」とTwitterで呟いたら、中の人から「公開予定になりました!」と返信あったり、中の人と思われる人からどんどんフィードバックをもらえるのは、とてもありがたいですね。
今は公開していません。公開しようよとPMに言ってみたところ、公開する気になったので公開に向けてソースコードの整理をしています。しばらくお待ちください。
— TSUBOI Yoshihiro (@ytsuboi) May 16, 2020
というわけで、WioTerminalのクソゲー、ソースコードはGitHubで公開しています。コピペすれば動くと思いますので、お好きに使用ください。
Wio Terminalで動くソフト
いくつかWio Terminalで動くソフトを紹介したいと思います。
LovyanGFX
Wio Terminalでチラつきなく絵を描くときは、「LovyanGFX」というグラフィックライブラリがおすすめです。詳細はQiitaに投稿した以下記事参照ください。
Jump
Wio Terminalでデフォルトで起動するサンプルゲームです。コード公開してほしいなとTwitterでつぶやいたらなんと公開してくださいました。ゲーム作るときに参考になりそうです。
ほろ酔いボトル
以下のようなデバイスです。
いい感じに酔いになりたい、でもお酒は控えないと💦
— aNo研 (@anoken2017) May 19, 2020
そんなときに酔いどれデバイス「ほろ酔いボトル」🍻
用意しました。#wioterminal pic.twitter.com/wEb1B95p1H
天気予報電光掲示板
まとめ
話題のマイコン「Wio Terminal」を購入して、簡単なゲーム(クソゲー)を作って見ました。4000円を切る価格で、ケースもLCDもセンサもついてるマイコンが買えるって、ほんとどうなっているのって感じですね(笑)
単体で使っても便利そうですが、LCDがついているのでラズパイのサブモニタ的位置付けで組み合わせて使うのも面白そうだなーと思いました。例えば、ラズパイのカメラで撮影した写真をシリアル通信でWio Terminalに送信して、LCDで画像をプレビューみたいなことが手軽にできそうです。ラズパイとWio Terminal接続変換基板とか需要あるのじゃないかな?と勝手に思っています。公式で作ってくれると嬉しいなーと思ったり。
「Wio Terminal」の現状の購入先は、スイッチサイエンスさん、マルツさん、秋月電子さんのようです。私はスイッチサイエンスさんで購入しました。品切れが続いていますが、中の人によると大量入荷予定とのことです。とりあえず見つけたら買っちゃいましょう!
参考リンク
Wio Terminal を使ってみた - 電子工作 - HomeMadeGarbage
Wio Terminalがやってきた - Seeed K.K. エンジニアブログ
WioTerminalのデフォルトゲームの主人公を強くしたら遊びやすくなりました。 - mnishikawaのブログ
Wio Terminal の光センサーの値を画面上にグラフで表示してみた - Qiita
関連記事
変更履歴
- 2020/06/14 参考リンク追記
- 2020/05/22 Wio Terminalで動くソフトの紹介を追記
- 2020/05/21 「LovyanGFX」・デフォルトのゲームに関して追記
- 2020/05/18 ドキュメントガイドに関して追記