AI初心者向けの独学本「からあげ先生のとにかく楽しいAI自作教室」を執筆しました

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AI初心者向けの書籍を出します

 AI初心者向けの書籍「からあげ先生のとにかく楽しいAI自作教室」が2021/1/8に発売となります。既にAmazonページも作成されております。Kindleを中心とした電子書籍は、ネットでの反応に応える形で先行配信となり、すでに購入可能です。本記事末尾に追記しています。

 商業誌への寄稿をしたり、共著で「Jetson Nano超入門」を執筆したことはありましたが、単書の本は初めてとなります。気合いを入れて書き上げました。なにとぞよろしくお願いいたします。

 ちなみに、最初に断っておきますが。表紙とタイトルは出版社さんが決定しております。もちろん私も確認の上でGoを出していますが、自分から人気ブロガーを名乗っているわけではありませんので何卒ご理解を。

 最初は、結構硬めの表紙になりそうな雰囲気だったので、いきなりこれが出てきたとき、編集者さんがタイトルを考えすぎてどうかしてしまったのかと思いました。でも、見ているうちに「悪くないかも」と思ってきたので、私もどうかしてしまったかもしれません。

本を書いたきっかけと経緯

 本書が生まれたきっかけは、何と言っても「ディープラーニングおじさん」との出会いです。読んだことない方は以下記事をごらんください(おそらく、私のブログで一番多くの人に読まれた記事です)。

 この出会いをきっかけに、たくさんのAI関係の人と知り合いになり、商業誌へのAI関係記事の寄稿、Googleの勉強会での登壇AI勉強会の主催PyCon Mini Shizuokaでのキーノートスピーカーとしての登壇などのAIに関する情報を発信してきました。その際、多くの方から「AI に関してもっと深く知りたい、勉強したい」という声を聞きました。

 今の世の中には、多くのAI関係の本が出版されています。ただ、初心者がつまずきやすいハードルを乗り越える最短経路を、実践を主体に学習する方法とともに示している入門書は、まだまだ数少ないのではないかと実感しています。私自身は、決してAIの専門家ではないのですが、初心者に近い分、そのようなつまずきどころをフォローし、期待に応えられるような本を書けるのではないかと考え、この本を執筆しました。

書籍の内容

 この本は、AIには興味あるけど、なかなか次の一歩を踏み出せないという人のために書いた本です。具体的には、「画像認識」「自然言語処理」「画像生成」「姿勢推定」「エッジコンピューティング」とAIに関する幅広い技術を実践しながら学んでいく意欲的な構成となっています。

 ちなみに、はてなブロガーとして、自然言語処理の章では、あの超有名ブロガー「フミコ・フミオ先生」 (id:Delete_All) と「姿勢推定」の章のフリー素材としておなじみ「ろんすた」さん (id:lonestartx)が登場します!また、新型コロナウイルスの影響で、深刻なフリー素材不足に陥ったため、私も1部身体を張っています(モザイク入りです)。お楽しみに!

 内容的には、今までブログで書いてきた記事、商業誌に寄稿した記事、勉強会の登壇で話してきたことをベースにしています。ただ、過去の記事の寄せ集めではなく、公開した後いただいたフィードバックをきっちり反映していますし、半分以上は新たに書き起こしています。使用しているコードも、ほとんど全部書き直しています。

 位置付けとしては、初心者向けに実践と理論をバランスよく学べる、AI初心者の最初の1冊的な位置付けになっています。既存の本をマッピングすると以下のような感じになるのではないかなと考えています。

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初心者でも楽々学習

 実践にあたっては、Google Colaboratory(Google Colab)というサービスを使って、PCのブラウザさえあれば環境構築無しで手軽に誰でも学習が始められるようになっています。

 この手軽に始められるというのがAIの学習にとって重要だと思っています。そのため、文系でAIの知識のないWindowsユーザの妻に、最初の読者となり本の内容を試してもらいました。いくつかつまずきどころはあったものの、1週間でほぼ一通りの内容を実践することができて、AIへの理解を深め、興味を持ってもらうことができました。

 表紙のコピーである「1 週間であなたも AI プログラマー!」という表現は、以上のような考えと実際の体験から記載しています(なので誇大広告ではない…はずです)。AI初心者の方も、まずは 1週間で書籍の内容を1通り実践することを目標に進めて欲しいなと思っています。

 妻の証言(ツイート)

コラム

 本書では、箸休め的にところどころ、私と妻の対話形式の形でコラムを入れています。

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 コラムのイメージ

 コラムの内容は、私が様々な勉強会やイベントでの登壇時に直接受けた質問と対応、ネットでメールやTwitterのDM上でのやりとりなどをベースにしたものです。

 なお、コラムの特別版として「ディープラーニングおじさんとのインタビュー」も掲載しています。コラムの内容は、他の本にはないユニークなものと思います。是非飛ばさず読んでほしいです。

 なお、妻のアイコンは、私のアイコンと同じく、デザイナーのいまがわ (id:i_magawa)さんに今回の本のために書き下ろしていただきました!感謝です!

サポートページ

 書籍で使用しているコードは、全て以下のGitHubのリポジトリで公開されています。

 TensorFlow 2.x + Kerasのコードが主体となっています。本書のメインとなる画像認識のコードに関してはPyTorchのバージョンのコードも公開していますので、PyTorchに興味あるという人も参考になると思います。

 本書への質問受け付けや、誤記訂正内容の公開なども上記サイトで実施しますのでぜひご活用ください。正直、サポートサイトだけでも結構学べてしまうのですが、書籍を合わせて読むことでより理解が深まる内容となっていますので、是非合わせてお楽しみください。

本への協力の感謝

 本の謝辞を書いていて気づいたのは、この本は本当に多くの人の協力によって生まれたということです。以前共著で本を書いたときよりも、今回の方が「自分で書いた」という気持ちは薄いかもしれません。それだけ、多くの人との出会いから得たものが詰まった本になっています。

 その上、現役のデータサイエンティスト、エンジニアの方々にレビューしていただき、よりクオリティの高いものを作り出すことができました。この本の制作を通じて、AIに関しても文章を書くことに関しても多くのことを学びました。おそらくこの本を作ることで、一番学びを得たのは私自身ではないかと思っています。

 皆様にも、この本を読むことで私がAIを知ってから5年間で得た学びの全てを、短期間で一つでも多く効率よく学んでいただけたらとても嬉しく思います。

まとめ

 AIの初心者向けの本「からあげ先生のとにかく楽しいAI自作教室」を執筆しましたというお知らせでした。

 本書は、新型コロナウイルスが蔓延しつつあるコロナ禍の間に主に執筆しました。偉大な物理学者であるアイザック・ニュートンは、ペストが流行した際 の休暇に万有引力をはじめとする数多くの発見をして科学に貢献しましたが、凡人の私には本書 1 冊を生み出すのが精一杯でした。

 ニュートンの貢献には遠く及びませんが、本書が読者のみなさまの人生を少しでも良いもの・豊かなものにできたら、筆者としては望外の喜びです。この本によって、第2、第3のディープラーニングおじさんが誕生することを心より願っています。

 購入先、書籍のレビュー、書籍で使われるコードなど、サポートサイトに記載していますので、購入検討している方はこちらも参照ください。

電子書籍版が2020/12/22先行販売されました

 なんと電子書籍版が先行販売となりました。既にKindle, 楽天 Koboなどの各プラットフォームで購入可能です。

 Kindle

 楽天Kobo

 詳しくは、以下記事参照ください。

 何とぞよろしくお願いいたします。

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変更履歴

  • 2020/12/22 電子書籍の先行販売に関して追記